映画「ダイアナ」から感じること - ダイアナの感想

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映画「ダイアナ」から感じること

3.53.5
映像
3.0
脚本
3.0
キャスト
3.5
音楽
3.0
演出
2.5

目次

ダイアナという女性について

この作品を見るにあたって、ダイアナの生い立ちを知ることは重要なことではないでしょうか。彼女の生い立ちから最期までを知ってこそ、ダイアナの生涯についてはじめて語ることができるではないかと思います。ダイアナは、貴族家系の三女として誕生します。ですが両親は別居した後に離婚してしまいます。両親が離婚した後、親権は父親が持ち子供たちは寄宿学校へ入ります。しかし、父がスペンサーの伯爵位を継承したことによりダイアナはレディの儀礼称号を得ることになるのです。ダイアナとチャールズ皇太子の出会いは、ダイアナの姉とチャールズが交際していたことから始まります。その後、王室のパーティーによって二人は再会し、やがて結ばれることになるのです。二人は1981年に結婚をし、ウィリアム王子とヘンリー王子が授かります。しかしその後の結婚生活で幸せは長く続きませんでした。1992年には別居生活が発表され、1996年には離婚が成立しています。この間、ダイアナは夫の不倫に心を痛め、そして自らも5年間、元騎兵隊将校と不倫をしていたことを認めました。二人の間に何があったのか、色々な噂が囁かれていますが、このような問題は二人にしか分からないことです。言えるのは、二人の結婚生活がお互いを幸せにできるものではなかったということです。悲しく思えるのは、彼女の生い立ちの中でした親の離婚という経験を、自分の結婚においても選択しなければいけなかったことです。結婚当初は、イギリス王であるウェールズ公チャールズのお妃様として脚光を浴びたダイアナ。その美貌に多くの人が釘付けになりました。だからこそ、離婚後も彼女にはいつもスポットライトが向けられていたのだと思います。

ダイアナの第二の人生

チャールズ皇太子との離婚後も、今、どこでダイアナがどうしているかが常に報道されていました。それはプライバシーの無い生活です。このことに、ダイアナがストレスを感じていたことは言うまでもありません。二人の間に生まれた王子たちの親権はダイアナとチャールズの両方が平等に持つということで一致していたことは、その後のダイアナにとって母親としての寂しさを軽減させるものだったと思います。お腹を痛めて生んだ愛しい我が子の真剣までも奪われてしまうのでは、ダイアナが悲しすぎると感じます。この部分だけは自分の親とは異なる選択が出来たことになります。彼らの成長は、いつもどんな時も、母親として見守っていたことでしょう。「イギリスの王妃」としてではなく「人々の心の王妃」になることを望んだダイアナは、さまざまな慈善活動に取り組んでいました。世界中の人たちが、そんなダイアナの活動を賞賛したことでしょう。そして、女性としても魅力あるダイアナには、男性との交際も報じられていました。その写真が新聞や雑誌などに載せられることもありましたが、離婚後も一人の女性として男性から愛され幸せを満喫するダイアナのその姿は王室に居た頃とは違い、開放的な表情が印象的でした。王室において結婚生活の中で苦しみ、孤独だったダイアナが、第二の人生を前向きに歩み、人のため、そして自分のためと公私共に充実しているその様を批判するこは誰にもできないのではないでしょうか。むしろ、そんな彼女を応援していた人は多かったはずです。

ダイアナの最期

ダイアナは、これからますます幸せになっていくはずでした。そんな最中、彼女は乗っていた車の交通事故により亡くなってしまいました。それは世界中の人にとって目を、そして耳を疑うものでした。パリでの深夜の事故でした。この事故に関してもさまざまな憶測がされていました。他殺説や、自殺説などです。そしてこの時、多くの人がこう思ったはずです。「彼女の人生はほんとうに幸せだったのだろうか」と。噂されていた交際相手との関係も、寂しさを紛らわすものだったのではないかという声も囁かれ、彼女の最期は未だに分からない部分があります。それでも、「ダイアナの生涯は一部ヴェールに包まれたままだからこそ美しい」、そう思えます。そして「このような最期だったからこそかもしれない」と今では思えます。彼女を思うファンが世界中にたくさんいたのです。ファッションセンスや美貌、慈善活動への取り組みなどはもちろんのこと、幸せではなかった結婚生活の中で耐え忍んでいた頃の彼女、そして離婚後再出発しようとしている彼女の姿、いつもダイアナは多くの人に影響を与えそして、多くの人から応援されてきたと思います。そういった意味で、「彼女の最期は幸せに満ちていた」そう信じたいものです。

ダイアナを讃えて

このように、多くの人に愛されていたダイアナの遺体はチャールズ皇太子の意向でイギリス王室に引き取られました。女王エリザベスが声明を出し、バッキンガム宮殿には半旗が掲げられました。王室から去ったダイアナではありますが、世界中のダイアナフィーバーが彼女の最期を美しく締めくくらせてくれたように思います。彼女は間違いなくイギリスの王妃だったと誰もが認めた瞬間でした。このようにダイアナの生い立ちを知った上で、映画「ダイアナ」を見て、改めてそのことが確信できました。ダイアナは自分の人生を生きられたのだと思います。

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他のレビュアーの感想・評価

映画はただの恋愛映画

離婚後のダイアナ事故の起こった2年前から物語ははじまります。最初から最後まで変わりなかったのはマスコミがずっとおいかけていること。パパラッチによって人生が狂わされたといっても過言ではないといえるなって映画をみて思いました。ダイアナの幼少期を考えますと彼女の両親も離婚をしていますし、寂しい時間を過ごしていますから愛に飢えていたのでしょうね。映画ではハスナット医師と出会い愛を育んでいきます。彼の好みを勉強しようと料理やジャズを聴いてる姿は1人の女性だなって感じました。ただこれをノンフィクションだと思ってみてはいけないと思いましたね。あくまでも映画として見たほうがいい彼女のことは事故も含めて謎なことがまだ多いです。とくに彼女のファンの方や思い入れの強い方がみたら、違和感はすごくあるでしょう。ハスナット医師をはじめ彼女の周囲にいた方でご存命の方は多くいるだろうし、けっこう思い切ったことをした映画...この感想を読む

2.02.0
  • ころなころな
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