ラストは悲しいがストレス無く読むことができる - いつも美空の感想

幼馴染に憧れる

もうこの年になっても学生時代とか幼馴染とか、しかも異性のとかいたらいいなぁと思ってたので、男２女男１のが２ペア出てくるのには羨ましさ満点とともにこんなことあるの？という感じだった。同学年にいたら妬んだりするのかな、と想像してみたけど美空も小久保もバカやってる男子をどこか冷めてる目で見てるような感じに見て取れたのでそういったことはないだろうと判断した。それぞれ女子に人気ありそうだし。何故かこの時代許されてるスケベな先生もこの漫画の中にだけは常駐。勿論現実世界にいたら即クビでネットに晒され炎上間違いない。それにしても幼馴染好きだね。私もいないし子供達にもいない、世の中には幼馴染というのはそんなに存在しているものなのだろうか。羨ましいことです。大人になるとなかなか友達はできない。近所で同学年とかいいものだ。

女優ってそんなに簡単になれるものとは思えない

美空の女優の才能がキラッと光る部分が出てくるがこれってどうなの？演技の学校にも行かず演劇部にも入っておらず発声練習もしておらずの美空なのに、少々無理があるのでは？しかもラッキーなことに映画に代役として出演。天からのギフトに加えこの強運は漫画でしかもう到底ありえない。ゴッホにもこの美空の100分の１程度でいいから幸運があれば極貧のまま死ぬことはなかったのに。大体見目がいいだけでラッキーなのにどれだけラッキー重ね重ねなのかね。美空に比べたら他の5人は一応力は持っているが最早普通の人である。（それぞれ超能力を持ってるので勿論とんでもないけど）

兄には生きてもらって弟と仲直りしてほしかった

ラストは、もし成功したら弟のほうは兄に成り代わってデビューするつもりだったように見えたけど、成功を収めても、殺した人に成り代わって人生を生きるというのは果たして幸せなのだろうか？と考えたが分からなかった。兄は子供のころからよく悪夢をみて破壊的願望を持つようになった。これはこれで選ぶことのできなかった境遇だ。幼馴染と出会い育つということも自分では選べない、ただそこにあった運命といってもいい。そして性格形成に大きく影響する。繰り返し見てしまう悪夢もまた同じようなことなのではなかったか。そんな境遇が悲惨だったので、このラストでは少し厳しすぎるのではと感じた。兄も弟も生きて心を入れ替え、仲直り。たまに猫とびびりながら遊ぶくらいのが私としては良かった。

しかし少しシリアスな場面もありながらも何となくのほほんと終わっているような感じがするのは、あだち充の絵柄だからなのか、虚無感や疲労感からは程遠くストレスを感じることなく読むことができる。