あり得ないことが次々起こるようで、実はあり得ることなのかも。
目次
同性カップルもこんな風に公的に認められたらいいのにな
お話の中で、正式に婚姻関係を結んだわけではないヒロイン二人でしたが、日本でもこんな風に同性間の結婚が認められたらいいのになと思いました。
もちろん女性同士だけでなく男性同士でも。
一度きりの人生で、せっかくご縁あって意気投合したのだから、本人たちが望むのであれば夫婦という関係になれるのが理想であると思います。
少子化対策に即歯止めをかけるというカップルではないかもしれませんが、異性間の結婚でも必ずしも子供が生まれるとは限らないですしね。
実際に他の国では結婚未満の内縁関係を公式に受け止めている国などもありますし、こういうことが実現したら、いろんな可能性や夫婦のバリエーションができて面白いだろうなと思います。
日本に蔓延している「なんでも皆同じ、右にならえ」の風潮もいい感じに崩れて新しい風が吹きそうです。
あらゆる問題に自分をツールとして割り込ませていくなんでも屋さん
なんでも屋さんとして働くアムロさんの描かれ方が秀逸でした。
お困りごとへの嗅覚の鋭さが良かったです。
クライアントたち個々の事情はどうであれ、お役立ちできる場面を見出しそこに自分をツールとして割り込ませて、問題無事解決という目的地へとたどり着かせる。
仕事でなくてもこういう振る舞いが次々とできる人は、とても羨ましいですしそういう自分になりたいと思いながら見ておりました。
常識から抜け出せる頭の柔らかさや行動力と、これとこれをくっつけてみようという一種の挑戦ができる人ですね。
お金にはならないかもしれないけれどとりあえずやってみようと、みんなが目にも留めないような小さなことを見逃さず捉え、フットワーク軽く挑戦できる人が最終的には一番強くて大きな仕事を成し遂げていくんだろうなと考えさせられました。
小さなことで得かな~損かな~と二の足踏みまくって何もできない人より、圧倒的にクオリティが高い生き方ですよね。
友人もお金で代行する時代なのだなぁと驚き
作品の中で登場した、結婚式の代行出席サービス事業が実際にあるのってご存知でしたか?
私は全然知らなくて映画の中のフィクションのお仕事なのかと思っていたら、後で本当に実在する事業なのだということがわかって(それも複数の企業がある!)驚きました。
彼氏や彼女の代行サービスというのも最近はあるのですね。
実際に代行サービスを使わなければならない状況って一体どういう時なのだろうと深く考えさせられました。
誰かに対して代役を用意するという嘘をつくこと、偽りの自分を演じることそれ自体は、人をだまして道徳的に悪いとかそういう風には別に思わないのですが、周囲に嘘をついている自分というのを自分自身は決して忘れないでしょうし、嘘をつかねばならなかった自分のコアの部分へのダメージがものすごいだろうから、やめといた方がいいのではと個人的には思います。
普段嘘で自分を塗り固めてしまっていると、いざという時に自分信じきれなくなってしまうのではないか、自分が自分を見限ってしまうのではと思います。
他人がその状況をどう思おうと、これが自分だから別にいいじゃない、どう思われようと別に気にならない、という人の方がほっとします。
また、これだけ大きな嘘を世間についてしまうと、今度は世間や周りの人が「嘘をついているんじゃないか」と信じられなくなってしまうのではないでしょうか。
自分がしたことって、やはりされてもおかしくないと脳は認識するだろうと。
終わり(ゴール)が見えてこそ人は本気になれるのかもしれない
末期がんということを知ったマシロさんが本当にずっとやりたかったことはAV女優という仕事ではなかったのかもしれないが、少なくとも自分のゴールを意識することで、自分の本当の望みであった「心から信頼できる友人と出会い、愛情を分かち合うこと」を自覚することができた、さらに叶えることができたのではないかと思いました。
大病患った方や、命を落としかけた経験がある方が皆同様に「大切なものが何かわかった目が覚めた」ということを言われますがマシロさんもそういうことがあったのではないでしょうか。
人は皆最後、亡くなるのですがそのことをただの知識ではなくてきちんと実感できている方というのはとても少ないですよね。
何らか大きな病気にかかり、リアルに自分の死を感じることができるようになってから、一気に本気のスイッチが入ることが多いようです。
わたしたちも制限時間があるものとないものでは取り組み方や、成果が大きく変わってきます。
死を目前にし、タイムリミットが訪れてしまう前に 自分の本当の望みに気づき、叶えることができるようになれたらいいなと思いました。
さて、リップヴァンウィンクルの花嫁に関する考察はいかがでしたか?
淡く美しい画面内で、あり得ないようなことが次々と起こっていくようでしたが、現実のわたしたちの世界も、ほんの少し道をそれたところで、あり得ないようなことが起きているのかもしれませんね。
以上、リップヴァンウィンクルの花嫁に関する考察でした。
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