夜桜四重奏
とにかくキャラが個性的!
この漫画の一番の特徴は何といってもキャラクターの個性が強いことだと思います。漫画の主題として人間と妖怪が一緒に暮らす街を描いており、妖怪としての能力やそれとは関係ない強い個性が凄く目につく作品になっています。例えば主人公格の比泉秋名は、普通の人間ではあるものの、料理や家事が得意だったり気を配るのがうまかったりしてみんなからも一目置かれる存在となっています。それに加え、妖力を払う力、通称「お役目」を次いでおり、大きな敵が来たときには重要な役回りに立たされることが多いキャラクターでもあります。また、ヒロインでもある槍桜ヒメは龍の血筋を継いだ妖怪であり、ぴょんぴょんと電柱柱を飛び回りこの変わった町を外敵から守ったりする町長としての一面があったり、また普通の学校に通う女子高生としての一面があったりととにかくキャラの設定が凝っており面白い作品になっています。
敵だった人物が仲間に加わって行くところが見所!
「半妖」という、人間でありながら堕ちた力を使う者が敵として現れる事件が度々起こります。半妖として妖力が暴走し、主人公たちの敵として向かってくるものの、主人公達がうまく立ち回りその妖力を「祓う」ことで事件を解決していきます。事件解決後(妖力を祓った後)は、その人物のキャラクターとしての個性にも変化があり、実は心優しい女の子だったり、姉のことが好きなだけだった女性だったりと街の住人として溶け込んでいく形になります。また、半妖は祓われた後も能力を使うことが出来るためそこも見所の一つだと考えられます。主人公の味方として使う能力の描かれ方にも注目です。
妖怪も人も恋愛をする!
妖怪である槍桜ヒメや岸桃華達女の子は皆恋をしておりその恋模様の変化にも注目です!ヒメは秋名のことが小さなころから好きであり、妖怪としての力を封印した際にできた首の傷を隠すためにと秋名に貰ったマフラーを大切に今でも身に付けています。また桃華は最初秋名に思いを寄せている描写があるのですが、後々、伊予紫に思いが傾いていく描写が描かれるようになって行きます。このように、どたばた事件の解決を繰り返す主人公たちではありますが中には恋模様もしっかり描かれておりそこもこの作品を楽しむ重要なキーポイントとなっているのは確かです。今後彼女たちの恋がどう描かれていくのかが楽しみでもあります。
神様にもご注目!
この作品には妖怪だけでなく町を守ったり旅館の主として働く神様が登場します。しかし、私たちが普通に想像する神様とは違い、これまた個性的で主人公たちとも普通に交流を重ねるあたたかな心を持った神様ばかりです。
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