爽やかなラブストーリー - セレンディピティの感想

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爽やかなラブストーリー

4.54.5
映像
3.4
脚本
4.0
キャスト
4.7
音楽
3.6
演出
4.0

目次

理想的な出会い

この映画を観るのは中学生以来であったが、当時と変わらずやはり心温まる映画であった。大きな事件事故や引き裂かれるような別れなどは無いので、正確に言うと「観やすい映画」だった。同じ商品を手に取るという、恋愛映画ではよくあるべたな出会いのシーンではあるが、サラ役のケイト・ベッキンセイルの演技が絶妙だったため新鮮な気持ちで観ることができた。

ロマンチックな恋に憧れる女性の「若さゆえの後悔」

普通、刺激的な出会いがあればその人とまた会えるように連絡先や住所を知りたいと思うだろう。ジョン・キューザックが演じたジョナサンもそういう普通の感覚を持ち合わせた男性だった。しかし、サラは違った。「この出会いが運命であれば2人は必ずまた出会えるはず」そう思っている。現実世界でもロマンチックな恋に憧れる若い女性ならば、サラのように考える人がいるのかもしれない。それに「お互いに恋人がいる」のであれば、そこに頼ってしまう気持ちも理解できる。しかし、セレンディピティ3でパフェを食べるところやスケート場で一緒に滑るところ、お金や本に連絡先を書くところやエレベーターのシーンなどから、運命であることを切に願っているサラの心情が読み取れる。ジョナサンと別れた後、カウンセリングの仕事の場面で「あの日」の事を後悔しながら過ごしている様子が伝わって来た。このシーンから、あの日の出会いが「人生観を変えるほどの出会い」だったことが強調されていたように思う。

演出やキャストの演技が素晴らしい

この映画の事実だけを見ていくと、ご都合主義で自分勝手な男女の物語である。婚約者のいる男女が街で異性と出会う→お互いパートナーとはうまくいっていない→新しい異性のもとへ。加えて、お互いのパートナーには決定的と言えるほどの欠点などもない。ややもすると主人公の2人が非難されそうな物語ではある。しかし、脚本や演出、キャストたちの演技がこの物語を「温かいラブストーリー」に仕立て上げていることがなにより素晴らしい。実際私も「早くサラとジョナサン再会してくれ」と感情移入してしまった。

個人的に欲を言うならば、ジョナサンの友人(ジェレミー・ピヴェン)がもう少しユニークで楽観的なキャラクターであれば、ジョナサンがサラを想うシーン全般がより切なくロマンチックに映ったのではないかと思った。

人によっては非現実的な話と切り捨てる人もいるでしょうが、運命を信じている人にとってはこの上なく最高の映画であると思う。

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