「彼女の幸せ」を求める結果 - バタフライ・エフェクトの感想

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映画レビュー数 5,784件

「彼女の幸せ」を求める結果

5.05.0
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
4.5
音楽
4.5
演出
4.5

子供のころから時々意識が途切れ、その間の記憶を失う症状に悩んでいるエヴァンズ。その所為か幼馴染のケイリーを傷つけてしまうことも。 彼は過去の日記を読むとその時点にタイムスリップできる能力があることに気付き、その能力でケイリーと幸せになれるように過去を書き換えていきます。 ある一つの不幸を修正すれば、その後続く未来がすべて幸せになるほど話がうまくいきません。これで幸せに、と思ったのにもとより酷い未来を彼女に与えてしまうことも。 ルービックキューブを組み立てているときに一つ揃えると他が崩れていくような、何度も何度も彼女を幸せにしようとして誰かを不幸にしてしまうのを繰り返した結果、最後にエヴァンズがとった行動は確かに「彼が彼女を不幸にしない」ものなのですが、どうしようもない切なさが残ります。 過去に戻ってやりなおしたいという、誰もが一度は抱く願望を、それでもまだそう願う?と問いかけるような苦い後味の映画だと思いました。

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最後まで見ないとわからないおもしろさ

記憶喪失になる主人公記憶喪失になるきっかけは通常強いストレスを感じた時と言われています。エヴァンも記憶を失っている間にひどくストレスを感じるようなことが起こっていました。そのため記憶を失ったのはその間に起こった事件が原因だと考えられていました。エヴァンは自分の記憶の解明のために大学では心理学を専攻しています。これだけだと悲惨な過去をもつ主人公というだけになってしまいますが、エヴァンの記憶の失い方は通常とは異なっていて、退行催眠をかけても記憶がつながらないのです。本当に欠落しているという感じです。記憶を失っていた時が大事なキーワードになっています。まず最初はトミーとケイリーの家の地下室、次に実の父に面会した時、郵便受けの爆弾、飼い犬がトミーによって殺された時です。その間に起こった出来事はトミー・レニー・ケイリーにとっても思い出したくない過去らしく、誰に聞いても教えてくれません。記憶がない...この感想を読む

5.05.0
  • kilyoukakilyouka
  • 148view
  • 2084文字
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