それぞれの「生きる」姿 - Rozen Maidenの感想

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Rozen Maiden

4.504.50
画力
4.50
ストーリー
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キャラクター
5.00
設定
5.00
演出
4.00
感想数
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読んだ人
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それぞれの「生きる」姿

4.54.5
画力
4.5
ストーリー
4.5
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
4.0

目次

アンティーク・ドールたちのバトルシーン有り

ひっきーな男子中学生が、アンティーク・ドールをひょんな事から手にして・・・と、それだけなら「キモイわ」と思われがちです。(ジュンの姉・ノリも、ちょっとソンナ勘違いした時もある)

しかし、話は違い。

「アリス」になる為闘う「ローゼンメイデン」達の闘い、ひきこもっていたジュンの心の成長の、人と人形の成長姿を追いかけるアンティークドールバトルストーリーです。

少女マンガのような繊細で煌びやかな画風

PEACH-PIT特有の画風と言えば、少女マンガのように可愛らしいキャラクターや背景を繊細かつ、煌びやかな画風です。

まさに繊細で美しいアンティークドールそのもの。イラストとして見るのも眼福です。

人物、衣装はもちろん、背景や小物もその繊細な線で、画風だけでいうならば多くの女性は虜になるんではないでしょうか。

「生きる」「想う」「関わる」「成長」という事を考えさせ教えさせてくれるストーリー

煌びやかな画風だけなら、きっとこのマンガは男性には受けなかったでしょう。

しかし、「生きる」事が「苦痛」である人間と、「闘う」事だと生き生きと生きる人形。この対照的な考え方の持ち主たちが共に「アリス」になる為に、させる為に闘う姿、ストーリーは実に読みごたえがあります。

「アリス」になる為の戦い「アリスゲーム」

ローザミスティカを持ったドール・ローゼンメイデン(薔薇乙女)は全部で7体。

お父様を愛し、すべてを憎むドール。
自称頭脳派ドール。
人一倍優しさを持つ、双子ドール。
姉想いであり、自分を探す双子ドール。
高飛車な女王様気質なドール。
甘えん坊であり、泣き虫であるドール。
実態を持たない悲しいドール。

彼女たちをつくった「お父様」が探し求めている、至高の美しさをもつ「究極の少女アリス」になる為に、7体のドールたちが、力の媒体になる「契約者」の人間と共に、ごく普通の日常を送ってみたり、闘うストーリー。

「お父様」とは「アリスゲーム」とは「薔薇乙女」とは。

と、ドール中心の疑問を持ちやすく、ドール中心で物語を読み進めてしまいがちですが、

最も見るべき点は、力の媒体になる「契約者」の人間の成長していく姿です。

主人公のジュンは、「主人」である真紅をきっかけに、ひきこもり不登校を克服。
「生きる」事とは、自分が何をして生きていくべきか。それを見出していく姿は特に見てほしいです。

見出す前に全てを投げ出していた、水銀燈の「契約者」・めぐの姿とも対比で読んでほしいです。

ドールたちの戦闘能力などあいまいだったり、繊細過ぎて何が起きているかわかりずらいシーンも多々ありますが、それぞれの「生きる」を感じ取れる作品です。

(作品、幻/冬/舎で連載していたものは、一度打ち切りで中途半端で終わってしまいますが、集/英/社で再連載し、無事に完結しています。中途半端じゃん!と途中で切らず、そのまま続編へ読み進めてください・・)

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