さすがクドカン!ワールド全開!でもしっかりサスペンス要素も。
勢いのあるエンターテイメント
とにかくこの作品には勢いを感じましたね。さすがクドカン!といったところです。
流星の絆は東野圭吾の推理小説で、ドラマ化すると聞いた時には
「え!クドカン!?」と2回確認しましたね。あまりにもつながらなくて。
テーマも三人兄弟の両親が何者かに殺されて、それを大人になった兄弟が犯人を探すというあまりにもシリアスな内容なので、クドカンが脚本、、大丈夫か、それともまじめなタッチで描くのか!?
始まる前の勘ぐりが相当強かったですね。
ふたを開けてみたら、「さすが」の一言。クドカンワールド炸裂だなーと。
シリアスな部分とコミカルな部分が同じ作品とは思えない程、両極端で、でもしっかりまとまってる。それはもうお見事ですよね。
二宮和也さん演じる功一も、この脚本でなければ、こう愛されるキャラにはならなかったと思います。
だって「大人になったら犯人見つけて三人でぶっ殺そうな」ですよ。ニノのアップで。
それなのにひとたびシーンが変わればアリアケ3のステッカーってそりゃはまりますね。この展開に。
とにかくテンポよく、社会派な内容ではあるけど娯楽に近い形でも見れるし、犯人はだれだ!?とハラハラ謎解きもできる。色んな要素が入った作品だと思いました。
キャストがはまり役!
ジャニーズが2人。しかも兄弟!?と、どうだろうと思いましたが、やはりジャニーズ扱いしてはいけませんね、ハリウッド俳優ですもんね。
二宮さんと錦戸さんはもちろん顔は似ていないけど、二宮さんは長男の落ち着きと責任感、孤独さ、はがゆさが本当ににじみ出ていてすばらしかったし、錦戸さんは次男ならではの生意気さと器用さと子供っぽさがうまく表現されていて、すごかった!
子役の子たちの力もあるけど、兄弟に見えました!
んでもって戸田恵梨香さんの妹感。すごーいかわいいんですよね。
「おにぃ」「たいにぃ」ってかわいすぎますよね。
お兄ちゃん達が妹を可愛がってる雰囲気もすごくうまく表現されていたし、この兄弟3人のキャストははまり役で違和感なし! 掛け合いがすごくよかったと個人的には思います。
そしてキーマンの柏原刑事。三浦さんの哀愁と優しさと責任ある風格がこのドラマのキーですよね。
この信頼感がなければこのドラマのラスト成立しませんもんね。「まさか!!」とならなきゃいけないわけですもんね。「やっぱりね、怪しいと思ってた!」じゃだめですから。笑。
兄弟との信頼関係を随所にうまくちりばめる事で最後の裏切られた感を強く演出していたな〜と思います。
そしてなぜか酔うとおねぇの設楽さん演じる萩村刑事。この時ってまだ設楽さんが今程認知度なかったと思うんですけどね、ほんとナイスキャスティング!バラエティとかだと相方の日村さんがおねぇ口調でキャラ作ってる時ありますけど、実は設楽さんもうまいことはまりましたよね。
この萩村と柏原さんの師弟関係と信頼関係もやっぱりこのドラマには欠かせない要素だったな〜と思います。
そんでもって、スルーはできない要潤さん演じる戸神行成!!!
そしてそして、桐谷健太さん演じる高山!!!!
戸神行成はドラマの中でもキーマンだけど、とにかくぽんこつキャラからラストの出世ぶりがハンパない!え、そことそこ、くっつく!?てか、静奈 好きなの?!とその辺はまさかまさかの展開でしたね。。
ハヤシライスを頼むけどいつも林さんが作るライスが出てきてなかなか食べたいハヤシライスに辿り着けないとか、、そんなドラマあります?!
そして、いつものハヤシライス食べようとしたら、功一の気まぐれでいわゆるハヤシライスがでてきて、「ボクはいつもの林さんのライスが食べたい!」ってうそでしょ!?ってつっこみどころ満載ですよ。。破壊力あります。
そして高山。。桐谷健太さんの演技に脱帽。。そしてキャスティングした人、ナイス過ぎ。
ポストイット高山の回とか何回見たかわかりませんよ。小劇場のシーンたまらなく好きです。
とにもかくにもそれぞれのキャラクターが個性ありすぎるのに、うまくまとまる。
ナイスキャスティング&ナイス演出、脚本です、ほんとに!
小ネタ満載 何回でも見たくなる理由はそこにある
クドカン作品にはいつも小ネタが満載で、それが視聴者を夢中にさせるのだと思います。
林ジョージさんの経営するカレーハウスが「ジョージクルーニー」って。ジョージさんがたまにいきなり切れるところも癖になりますよね。
高山の前髪。毛先のウェット感とうねりがツボ。もはや七三じゃないですよね、九一ですよね。
戸神行成のリュック。まじめすぎる性格がリュックに反映されてる。ぴっちり背負いすぎ。。
アリアケ3のTシャツ。ださい、ださすぎる。。
中島美嘉の贅沢使い。名前サギって。すごく変なキャラなのに自然にそこにいる。いや自然でもないか、功一と一緒に驚きますよね、視聴者も。功一の呼び名「アクセル」なぜ? 海に飛び込んだのは?宝石を用意できたのはなんで? 考えたらキリがない。。でもあのシーン。功一がジョージクルーニーに一人でいるとき、階段に座っているサギが歌いだす。というか中島美嘉が。
あのシーン、ぐっときたな。。すっごく変なのに!笑
もうすっかりドラマの世界観でなぜか受け入れてしまう不思議。
主題歌 挿入歌がすばらしくマッチ!
主題歌は嵐の「Beautiful days」
イントロ、歌のは入り口が本当にドラマにぴったり!
このタイミングで来て!という時に、見事に「空に輝くよキラリ〜星がじわり〜にじんでくよ〜」
きたーーーー!ってなりました。何度も。
その後の「悲しいほどキレイだね」の歌詞もドラマの世界観にぴったりだし、すばらしかった。
やっぱり出演者が歌う主題歌とか挿入歌って視聴者としても感情移入しやすくていいですよね。もちろん例外もあるけど。
「夢の中でしか僕ら 永遠にもう会えない」という歌詞もありますが、両親のことを指していると思うと切ない。
挿入歌の中島美嘉「ORION」もこれまたすばらしい。
中島美嘉さんの切ない声が見事にドラマの世界観にマッチしてこちらもやっぱり来てほしいタイミングでドンピシャに「泣いたのはボクだった〜」と。
お見事!!!
何年経っても、心に残る挿入歌ですね。個人的にほんとにマッチしていたな〜と太鼓判。
でも結局 本格化サスペンス!
色々ふざけもしました。ネタもたくさんありました。
でも最終話にむけてどんどん引き込まれるサスペンス要素!
誰が犯人? 戸神とみせか〜け〜て〜?? と気になりました。本当に。
まさか林ジョージさん!?と思った自分もいました。笑。 でもそれやったら、なんか人間関係において恐怖心生まれそうですよね、3兄弟も立ち直れないか。違ってよかったです。
なんとなく柏原さんが怪しい?と思い始めてからは、
「やめて!それだけは!」と思いましたね。だって功一が唯一?信頼しかけている人だから。。
柏原さんが犯人だと確認した「音」を聞いたときの二宮さんの演技はさすがだったな〜と。
色んな感情が渦巻いて、でも必死に冷静さを保つ姿が印象的でしたね。
そして有名な屋上でのシーン。銃をかまえて「なんであんたなんだよ」のシーンは引き込まれますね。
少し震えながら、悲しさと怒りと、裏切られたことへのショックで、あえて静かな表情にした演出?演技はすばらしかったです。
もっと取り乱して怒り狂うシーンになることもあるだろうけど、静かに語りかける功一が本当に記憶に残りますね。すばらしかった!!!!
とにもかくにも脚本、演出、音楽、キャストもバランスよく見れる大好きな作品でした!
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