かっこいい人のかっこ悪いが詰まってる作品
普通に生きてただけで関根GET
単刀直入に言う「うらやましすぎるぜ!孫!!」孫が「ただ生きてただけでこんな人に想われるわけない」という台詞がすごく心に響いた。なんか救われたというか。孫は本当に普通の子で、個性的で人懐こくて普通の感覚を持った女性である。それが関根という誰もが惚れてしまうような容姿と色気、肩書き、気遣い、手先の器用さ(笑)をもっている一見パーフェクトな人間に惚れられてしまう。通常そんな人を落としたければあの手この手でせまるのだろうけど(他の女たちのように)、孫はただ普通に生きていただけだ。ただ普通に生きていて、関根と出会って、会話して、特別なことはなにもしていないのに好かれてしまう。そこに救いを感じる。あくまでこれは漫画でフィクションの世界であることは重々承知している。が、自分らしく生きててこんなこともあるんだなあと。そのままの自分をいいといってくれる男性もいるのだなあと思わせてくれるのだ。
片思いって気持ち悪い①
ここまで男性目線の作品も珍しいとおもう。たぶん男性ってこんなもんなのかしら?本当に好きな人のことになると。関根が孫のことを思ってたくさんの手芸作品にまみれる様は殆ど異常だ。はっきり言って気持ち悪い。孫に振られたと思って1ページほぼ丸ごと割いて書かれた関根の涙シーンもかなり気持ち悪い。恋愛は殆ど自らの妄想で進んでゆくものなのだなと思わされる。確かに片思いなんて相手のことをロクに見れないもんね。見たくて見たくて仕方ないけど見れないもんね。で結局関根はかわいいねになってしまうのが不思議。
片思いって気持ち悪い②
もうひとつ忘れてはならないのが堂島だ。梢が誰のものになっても死ぬまで待ち続けるんだって。そしてそれが案外本当っぽいのがまた気持ち悪い。梢が堂島の気持ちに気づくことはまずないだろう。言えばいいのに、平気な顔なんかしないでちょっと言ってみればいいのに堂島!!そうして初めて女子は圏外が圏内にはいったりするんだよ!!なんてツッコミをいれたくなる。でも妄想もしてしまう。二人が年老いて、堂島はずっと独身で、梢も旦那と死に別れて、そうしてなんとなく2人であの田舎で暮らすのかななんて。そういうのもなんかいいなって。
多分なんども読み返す作品
ここまで気持ち悪いを連発してきたけれどこれはただの嫉妬です(笑)関根も堂島も一見ステキだけれど、好きな相手にはどこまでも気持ち悪くなってしまう。でもそれが片思いで恋愛なのかな~なんて思ってしまった。自分的にはかっこいい男子のかっこ悪い部分がたくさん垣間見れて、多分何度も読み返す作品になるとおもう。自分にも関根くんのように想われたいな~という妄想が止まらない。
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