京子の魅力 - ゆるゆり♪♪の感想

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ゆるゆり♪♪

4.454.45
映像
4.50
ストーリー
4.00
キャラクター
5.00
声優
4.25
音楽
4.50
感想数
2
観た人
2

京子の魅力

4.54.5
映像
4.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
4.0

目次

トラブルメーカー

本作のストーリーの中心となるごらく部を創設したトラブルメーカー、京子の魅力を考えてみる。まず、トラブルメーカーであることそのものが大きな魅力である。常に何か面白いことを考えている。一見、自分が楽しむ目的でいろいろと企画したりいろんな人に絡んできたりするが、実は周りの人も楽しいと思えるようにと考えられているのである。それは、迷惑をかけられた側の人が初めは迷惑がるものの最後には笑顔になっていることが多いことからもうかがえる。また、本作11話において京子が記憶喪失になり何も事件が起きなかった時に周りの人物から笑顔が消えたことからもそれが分かる。人を笑顔にすることができるのが京子の魅力である。

 とにかく明るい

人を笑顔にする重要な要素として、京子の明るさがある。作中に京子が落ち込んだり泣いたりする場面はいくつかあるはずなのだが、その場面がまったく浮かんでこない。それほどとにかく明るく、いつも元気で笑っている。そんな京子の姿を見ているだけで、こちらも笑顔になれるし、元気をもらえる。

 意外に女の子らしい

男の子っぽいように見えて、京子は意外と女の子らしいところも多い。一人称は「わたし」であるし、友達の家に来て汗をかいたからと許可も得ずにお風呂に入ることもあった。私服もパンツルックだけでなくスカートもきちんと着こなしている。何よりあの大きなリボンである。彼女の一番のチャームポイントであろう。男の子っぽいように見えて実は女の子らしくてリボンが似合う女の子と言って真っ先に思い浮かぶのが「姫ちゃんのリボン」の野々原姫子であろう。彼女の場合は“姫子”という名前とのギャップも面白かったわけだが。ただし恋愛という点ではやはり女の子だな、と感じさせた。京子に話を戻すと、京子の方の恋愛はどうなのだろうか。とはいっても本作では男の子は出てこないので、少なくとも作中では男の子との恋愛という話にはならない。そこで出てくるのが「百合かどうか」という話になる。

 京子は百合なのか

結論から言うと、「よく分からない」。正確に言えば「百合かどうかが分かってしまったらいけないから分からない」のである。一応、百合の毛はある。結衣やちなつにキスをせがんだこともあるくらいである。もちろん悪ふざけの一環と取ることもできるが、百合の性格が多少なりともないとできないことなのでは、と考えられるからである。しかし、明らかに百合だということになると、積極的にアタックしてきている綾乃の気持ちに気付かないわけがないだろう。自分が結衣やちなつのことを思う感覚と同じなのだから。でも綾乃へのリアクションはほとんどない。これは京子の百合の度合いがそれほど強くないことを表すものではないだろうか。そしてここからが重要なのだが、綾乃のアタックに京子はあからさまに振り向いてはいけないのである。なぜか。『ゆるゆり』ではなくなってしまうからである。“緩い百合”だから『ゆるゆり』なのである。本作品には女の子が好きだと言って百合を前面に出しているキャラが少なくとも二人いる。言わずと知れた綾乃とちなつである。この二人が放っている百合のオーラを京子が受け止めることで“緩い百合”に収めているわけである。もし京子までもが百合をアピールしだしてしまったら、それはもはや“普通に百合”であって、タイトルそのものからストーリーが崩壊してしまう。だから京子は二人の百合暴走を止めるブレーキ役でなければならないわけである。実は京子は重要な役どころなのである。という理由で、京子は百合なのかどうかよく分からない微妙な位置づけでなければならないのである。それに、視聴者側としても、京子が誰かを好きだと明言しないからこそ京子に好意をもてる、ということもあるだろう。綾乃やちなつの魅力は百合を前面に押し出しているところであるから、誰が好きかということはさほど関係がない。しかし京子の魅力はそこにはなく、好きな人を特定せずにみんな平等に付き合ってみんな平等に楽しませようとする、というのが魅力なのであるから、こういう意味からも、京子は特定の人が好きだと宣言してはいけないのである。

 甘え上手

京子は人の親切心を引き出して自分の願いがかなうように仕向ける能力にも長けている。主に結衣がこの餌食になり、一人暮らしのマンションでたびたび苦労させられている。ただ、好意を寄せている視聴者側から考えると、この甘え上手さはとても魅力である。ぜひ自分に甘えてもらいたい、自分ならうんと甘やかしてやる、と考えている人も少なくないのではないだろうか。本作では京子が犬のしぐさでお手をしている描写のある回があったが、京子好きとしてはたまらない一瞬だったであろう。京子は周りの空気をしっかり読んで今なら甘えられると判断するとモードを切り替えて甘えてくる。こういう、切り替えのうまさもまた京子の魅力であろう。

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4.44.4
  • ほろほろほろほろ
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