心温まるドラマ - 僕と彼女と彼女の生きる道の感想

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僕と彼女と彼女の生きる道

4.134.13
映像
3.88
脚本
4.25
キャスト
4.00
音楽
3.63
演出
4.13
感想数
4
観た人
7

心温まるドラマ

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
3.5

目次

父と子のきずな

母親が突然家を出てしまったその後からドラマが始まる。主人公銀行員の徹朗演じるのが草彅剛、娘りん役を演じたのが美山加恋である。徹朗は元々仕事一筋で家庭に全くの無関心であったが、母親が家を出た後、娘りんとの交流を経て、良い父親へと変化していく。この過程が心温まり、時には涙を誘う。その娘も親の変化や、両親が元に戻らないことを子供ながら、いや子供だからこそ敏感に察知しており、それでも甘えたくなってしまう幼さながらの「心」も持ち合わせているのが尚、人々の心に深く突き刺さったものだと考えられる。

親子を支える周りの協力

出て行った妻の母親(姑)や、りんの家庭教師、徹朗の職場の関係者、りんの学校の先生など、周りとの関わりもしっかりと地に足をつけて描かれている。特に家庭教師の助言や、包容力が人々の心を軟化させる重要な役割を担っている。家庭教師は常に娘りんの味方であり、彼女の気持ちを近くにいるからこそ察知し、時には代弁することもあった。徹朗が学校に働きかけたり、離婚時の裁判で親権を主張するなどドラマを展開する上での大きな決断の前には常に家庭教師の存在があったと言っても過言ではない。そして、家庭教師自身も、親子との交流で、気持ちに変化が現れる。このドラマは、誰もが変化し成長する、波及の大きな作品である。

りんの気持ちと娘としての成長

最初の方では、あくまでも控えめな大人しい印象を抱かせる存在だったが、徐々に子供らしさを徹朗の前で見せ始める。りん自身も学校でのイジメであったり、母親からの突然の連絡であったりなど、彼女なりの大きな問題が立ちはだかっていたが、どう動くか、どこで徹朗に想いをぶつけるかなど心を開いて親子としての交流と彼女自身の成長を視聴者側としては常に見守られるように、ストーリーが展開されていく。次第に視聴者側も、りんの近しい存在(親、親戚)として見守っているかのような錯覚が起きてしまいそうになる。

りんの存在は、周りにも大きな影響を与えていると考えられる。もちろん徹朗は、りんとの交流を第一に考えて、最終的には銀行を辞めて、レストランで働き始める。そして、出て行った母もりんとの再会によって、徹朗の父親としての自覚の芽生えに気がつくほどに。りん自身は、父と母が一緒に暮らすことを理想としていたが、壊れてしまったことをしっかり受け止められる、周りの大人よりも精神的に大人の女性へと成長している過程を見られるのが何よりの感動である。

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他のレビュアーの感想・評価

他人事とは思えなかった

本当の親子のよう主人公である小柳徹郎役の草彅剛さんと1人娘役の美山加恋ちゃんはまるで本物の親子のようでした。特に笑った時の目元なんてそっくりで、以前にテレビで見た密着取材でも草彅さんが加恋ちゃんを気遣っている様子が微笑ましかったです。草彅さんはSMAPとしても数多くの作品に出演されていて、演技力はよく知っていたのですが、こんな風に冷徹な夫を演じるのかと感心しました。当初の感じは本当に最低な夫でしたものね。そして、美山加恋ちゃんは「はいっ」という返事がとても可愛らしく、演技はまだそんなに上手という印象はありませんでしたが、逆にドラマをリアルにしてくれた気がします。両親の間で揺れ動く子供の気持ちがすごく伝わって来ました。徹郎の妻である可菜子役のりょうさんは、正直少し意外でした。あんまり耐える奥さんというイメージがなかったからです。どちらかというと、仕事が出来るキャリアウーマンという感じだったので...この感想を読む

3.53.5
  • yukiyukiyukiyuki
  • 325view
  • 1998文字
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丁寧に描かれた物語

2004年フジテレビ系火曜22時枠「僕シリーズ三部作」の第二作目主演はスマップ草彅剛。初の父親役に挑んだ。娘役の美山加恋は今作で注目を集めた。家庭に無関心で仕事一筋で生きる小栁徹郎。ある日彼に愛想をつかした妻が、幼い娘を置いて家を出ていった。娘と二人残された徹郎は、自分の子どもをどう扱っていいかわからず戸惑う。そこに娘の凛の家庭教師である北島ゆらが現れるが…。繊細で丁寧な心理描写と静かな風景がマッチし、しっとりとした雰囲気を持ちながらもか、現実の厳しさをおろそかにせずに描いているドラマだといえる。見どころは主人公徹郎が、回を追うごとに気持ちが変化していくところだ。娘との関係が変わっていく様子はいとおしく、暖かい気持ちにさせられる。主人公徹郎役の草彅剛の感情表現が絶妙だ。娘をいとおしく思う気持ち、幼い娘にイライラする気持ち…すべてがリアルで説得力がある。娘役の美山加恋は、自然な演技がいい...この感想を読む

5.05.0
  • ayaaya
  • 122view
  • 515文字

親子の絆を考えさせられる作品

このドラマは離婚してくださいという衝撃の一言から始まる作品です。物語としては父親と娘とのやり取りの中から生まれる絆が描かれております。そんなやり取りを家庭教師が見守り、時にはより良い方向に導いていくというのが物語の流れです。作品の中では、家庭環境だけでなく、職場での人間関係、妻との間での娘とのやり取りを丁寧に描かれていて、コミュニケーションの大切さを表現されているのではないかと思います。主人公の取り巻く人間関係や環境により娘とのやり取りにも変化が表れます。物語の中では、この父親と娘とのやり取りにかなり重きが置かれ、濃厚に描かれており、思わず涙することもありました。この作品を通して、家族との何気ないやりとりの大切さを実感することができるのではないかと思いました。この家族との関係に周囲の人間達のアドバイスを経て、父親と娘の間の絆がより強くなっていくのが見れます。また、その他の登場人物の心情...この感想を読む

4.04.0
  • ヨクサルヨクサル
  • 118view
  • 666文字

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