温かくて笑える作品 - 天使な小生意気の感想

設定がいい。

魔本とか小悪魔とかそういうふざけたもので女に変えられてしまった男の子っていう設定が凄く好き。メグの喋り方もすごく好きだったし、キャラクター一人一人ちゃんと個性があって、シリアスな中にもテンポのいいギャグが盛り込まれてて、楽しく読めた。

絵が少し…

恵は天使と形容されるほどの女の中の女で美少女という設定なのに、あんまり美少女に見えない…この漫画の中では確かに美少女なんだろうけど、イマイチ可愛らしさがない。顎のラインが原因かな。

キャラクターを大事にしてる！

主要キャラクター一人一人に見せ場がきちんとあって、登場人物みんな好きになれた。ただ残念だったのが、恋愛方面が中途半端に終わってしまった点だ。小林と美木ちゃんは絶対両想いだっただろうに結局告白もなにもなく終わってしまった。それに藤木と安田の方も気になるところだ。私的には藤木は、桂子さんと。安田はよしみさんとくっつくだろうと思っていたのに、終わりの方の岳山編では藤木はよしみさんとくっつきそうだった。結局藤木がどうなったのか、小林と美木ちゃんはくっついたのか、いろいろ書かないまま終わってしまった。

魔本の小悪魔！

魔本は死んでしまった人の後悔の具現化〜みたいなことになっていて、実際、別の魔本のカッパが藤木に溺れた人を助けさせた後、人形の幽霊が娘と会話し、成仏していくシーンがあったが、魔本の小悪魔の望みはまだ叶っていないのか奴はまだ成仏していない。あれだけ小悪魔を出しておいて小悪魔の最後を書かないのは残念だった。カッパ成仏回を書くのなら、小悪魔も成仏させとけよ！というのが素直な感想だ。

恵と源造

源造がメグと美木と関わっていく中でガラスから助けたことを思い出した話しはよかった。読んだその時は特になんとも思わなかったけど、最終回を読んでから読むと伏線の張り方がすごく上手いなと思った。あの時恵が言った、そんなこと、もうその子も気にしちゃいないよ。という言葉が、最終回まで続いていたことには感動を覚えた。

ただの要望

天使な小生意気はとても好きな作品だったからまだまだ続けて欲しかった。源造はメグパパに似ていたから恵と源造が結婚したら恵家みたいな面白い家が出来上がっただろうし、小林、美木カップルが結婚したらすごく和風なヤマトナデシコな女の子が生まれそうだ。第2世メグ団を作ってくれたらよかったのにとつくづく思う。でも作者さんは不良マンガを多く書いてる人だからラブの方はあまり得意ではないのかな？メグの名言、というか言葉にはなんだか重みがあって、マンガのキャラクターだけれども同じ女としてすごく尊敬できた。