全く何のエンタメ性がない駄作 - レディ・イン・ザ・ウォーターの感想

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全く何のエンタメ性がない駄作

3.03.0
映像
4.0
脚本
3.5
キャスト
3.5
音楽
3.5
演出
3.5

目次

信じられないくらいの駄作

信じられなぐらいの駄作です。この監督の作品かなと思わせるのは静かな不気味さと、恐怖のモノの見え隠れで引っ張るやり方ぐらいで。

この女性の由来はなんなんだろうと思ってしまいます。つまり、なぜ、こういう女性を登場させようと思ったのかということです。

プールと女性、青という映像は目に焼き付きますが、それを語るとき「あのおもしろくなかった映画」としての記憶にはなって残念です。

シャマラン監督はシナリオ力とドンデン返しの特徴だったはず。ところが、この映画は、本当に上述の引っ張る手法だけで、引っ張って行ってくれたけど、ただそれだけ?で終わっている映画です。シックスセンスやアンブレイカブル、ビレッジのような、驚き、アイディアの見事さへのため息など皆無です。

主人公の設定もだめ

女優もだめです。なんら特徴がない。いっそ、醜女にするとか、おばさんにするとか、少女にするとかにしたほうがよかった。もっとも、起用してはならないゾーンである若くて美しい女性を、わざわざ選んでしまった気がします。

プールで昔死んだ少女の霊、なんて言えば、これはあまりにもありきたりすぎて、日本的な幽霊話になりかねませんが、たしかにシャマランはそういうど真ん中の幽霊とかゴーストとかを前面に出さないし、そこをストーリーの肝にしないというのはわかるのですが、この作品では、全く恐怖感がない。まだ、同じ駄作と言われている、自分で自分を突き刺していく同監督映画の方が強かった。

ファンタジーの線を狙ったのかもしれませんが、この視点からもうまくいってません。でも、いじりようがいっぱいあったのに、と、つくづく残念でなりません。例えば、女性が住む水の世界を中心に映画を構成し、我々人間の世界に出て行く出て行かないの瀬戸際のところで起こる、もろもろの事象や、衝突などをテーマにするとか、水や水害で亡くなった者同士の世界がどこかにあって、そこに人間界から無理やり人をさらってくるとか、復讐するとか。

恐怖の煽り方には限界が

映像の美しさとかを捨てずに、あるいは品を捨てずに、恐怖をあおるというやり方にはもう限界がきているのかもしれません。シックスセンスのことばかり言って申し訳ないのですが、あの映画をホラーとしてみた場合、がっかりするでしょうけど、あの映画には主人公独特の苦しみ、悲しみ、そして大ドンデン返しがあって結果的には満足できた。この映画にも女性の苦しみ、悲しみがあるにはあるのですが、なんで、苦しんでいるのか腑に落ちない、説得力がない。そしてドンデン返しもないという。

残念な映画でした

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