爽快なストーリー!
一般人にわかりやすい設定。
銀行内部のストーリーにしては、一般人にもわかりやすい設定になっていたと思います。始めは花咲舞のキャラが好きになれず、展開的にはワンパターンだなと思うことがありましたが、話が進むごとに作品に引き込まれている自分がいました。主人公が、中間管理職や役員ではなく、平社員の女子行員だったことが、親しみを持ち易かったと思いますし、上司の相馬さんが人情味に溢れていてかっこ良く、好感を持つことが出来ました。キャストも豪華で作品のキャラに合った方々だったと思いますので、その点でも見易かったと思います。
まさかの臨店班。
設定としてはわかりやすく、親しみを持ちやすいですが、主人公達の部署はわかりづらいですね。臨店班とは、分かりやすく言えば、調査班。銀行には、各地方に多くの支店があり、本部には多くの部署(総務部や融資部等)があります。銀行員も人間なので、小さいミスから大きいミスをしてしまう事があります。中には銀行のお金を不正に利用する横領をする人もいます。小さいミスならば、現場の人達で解決出来るでしょうが、支店でも解決が難しい案件が出てくると、臨店班に連絡があり、現地に行って調査を開始するという流れです。支店側としては、問題が起こったとなれば、本部からの信頼が落ちますし、他の支店に知られては恥を晒すようなものなので、できれば隠したい、なかったことにしたいと思うのですが、そこで花咲舞の登場です。行員や取引先の不正を暴き、相手が支店長であれ取引先の社長であれ反論し、人を更正させようとする。普通は平社員の彼女が上司や役員に歯向かい怒声を浴びせるなど、考えられることは無いですが、見ていてスカッとしますし、心の中のモヤモヤを無くしてくれて非常に爽快感があります。
黙りません!
半沢直樹の倍返しだ!に次ぐセリフですね。倍返しだ!程の話題性はなかったかもしれませんが、一般人が使えるなら黙りません!でしょう。倍返しは少し憎悪の感がありましたが、今回は相手に面と向かって言っています。そんな姿が、最終的には真藤常務の心を動かし、芹澤頭取の不正を暴く事になったわけです。設定とはいえ、人にはっきり気持ちを伝えることは大事なですし、そこまでしてこそ人の気持を変化させる事が出来るんだなと思いました。池井戸潤の作品は続きが気になるものが多いので、続編が出ることを楽しみにしていますし、別の作品の登場も楽しみにしています。
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