大人が読んでも奥深い漫画 - 下弦の月の感想

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漫画レビュー数 3,111件

下弦の月

4.084.08
画力
4.30
ストーリー
3.60
キャラクター
3.98
設定
3.88
演出
3.63
感想数
4
読んだ人
14

大人が読んでも奥深い漫画

4.54.5
画力
4.5
ストーリー
3.0
キャラクター
4.0
設定
3.0
演出
3.0

目次

私は矢沢あい先生の作品が大好きでした。私が初めて矢沢あい先生の作品を見たのはご近所物語という作品でその後、天使なんかじゃないという作品を読みました。そしてその後に読んだのがこの下弦の月という作品でした。最初この物語を読んで一発目の感想としては、よく分からないが率直な感想でした。当時の私はまだ学生だったので、りぼんという漫画イコール恋愛漫画という図式ができあがっていて、この切ない恋愛物語を恋愛と位置づけるにはまだまだ理解が足りなかったのだなと今になって思います。この物語に登場するアダムという青年がいます。自分が好きな女性が亡くなっていても、自分がもうこの世にはいなくなっても、その生まれ変わりである美月という女性をも愛しているそんな青年でした。彼のその直向きすぎて、理解に苦しむ場面が多々ありました。けれど、私はこの物語を読んで、最後のアダムの語りに非常に感動したのです。アダムが好きなさやかは病気で亡くなり、それを追うようにアダムも亡くなってしまいます。それだけ好きだった彼女だから、生まれ変わりである美月のことも好きなのだと思っていたけれど、アダムはアダムなりに美月という一人の女性を愛していたのです。そんな彼が彼女を思う気持ちにとても胸が熱くなりました。そしてこのように人に情熱的に愛されてみたいと思いました。

居場所

この物語の主人公である美月は交通事故で意識不明になってしまいます。意識はそこにあるのに、自分がある一定の人にしか見てもらえないそんな存在になってしまいます。美月はそこを通して自分を想っている人たちのことを改めて気付くのです。私はこの漫画で美月の気持ちに感情移入することが多かったです。人は誰しも笑っていても本当は悲しいことがあったり、辛いことがあってそれを隠しています。けれど、それでも本当はほっとする居場所が欲しかったりします。美月もどこか不安定な人間関係に不安を感じて安らげる場所を探していたのだと思います。安らげる場所というのは意外とすぐ側にあったり、側にいる人がいることで居場所になることがあります。それをきっと美月は物語の最後で分かったのではないかなと感じました。物語を読み終えると私はついつい自分の手元にある自分の大切なものを再確認してしまいました。すべてを大切だとか不必要だと白黒つける訳ではなく、自分が頑張ろうと思える居場所があることが大切なのだと思います。

この物語は最後までシリアスな訳ではありません。きちんと笑えたりほっこりできる場面もあります。それは美月を幽霊イヴだと名前をつけ成仏させようと奮闘する小学生4人組です。小学生と思えない大人っぽさが全員あります。そして4人の純粋さ直向きさについつい応援してしまいたくなるのです。矢沢あい先生の作品でご近所物語の続編のパラダイスキスという作品があります。私としてはこの下弦の月の小学生4人組が少し成長した姿を見たいので、4人を主人公とした続編が読みたいなと密かに思っています。彼女らが成長してこの成仏させてあげようと思った行動にどう感じているのかも聞いてみたいような気がします。

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そーきたか!と巧みに裏切るミステリー

構成が抜群おもしろいです。はじめに女子高生・美月が理由はわからんが家族とも彼氏ともうまくいかず、家出してアダムというミュージシャンのところへ。彼は彼女の大好きな曲を歌い、安らぎをくれる人。しかし彼は素性がわからず、本当のところで分かり合えているとは感じられない人。だけど彼を追いかけたいの。そして彼女は事故に遭い…うん、死んじゃったんだね。そして幽霊になって…と思ったら、今度はまさかの小学生の女の子の目線へシフト。おいおいここからどんなふうにつなげるんだろう…?って思ってたら、同時期にルルと名付けた猫を追いかけて事故に遭った小学生・蛍が、いなくなってしまったルルをまた探し始めたところ、美月とアダムが時間を過ごした館へとたどり着き、記憶をなくした美月の霊と出会う…ここまでくると全然見方が変わってきますよね。なるほど、蛍たち仲良し小学生4人組で美月を成仏させるっていう話…?しかしここからさらに...この感想を読む

4.54.5
  • betrayerbetrayer
  • 123view
  • 3009文字
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幻想的な矢沢ワールドに引き込まれて

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4.84.8
  • megmilkmegmilk
  • 79view
  • 1166文字

アダムは最強にかっこよく蛍が最高に可愛い

矢沢さんの作品はどれも好きで、恋愛のお話だと軽い気持ちで読みました。ハッピーエンドなのか判断しづらく話も暗いため簡単な恋愛物として読める作品ではありません。あらすじは高校生のイブがアダムという歌手に出会い恋に落ちますがあるときを境にアダムがイブの前から消えて代わりに蛍という子供に出会います。蛍にはイブが見えますが蛍の友達には見えません。蛍がおかしいのかイブはこの世に存在しないのか・・・アダムの行方を蛍たちは捜し始め結末にたどり着く。アダムとイブはまた会えたのか、それともアダムは初めから存在しないのか・・・全体的に何とも不思議な話ですが、根底にあるのは恋人と離れたくないという強い愛(執着)です。生と死の狭間の話なので切なく苦しくなりますが、謎解きをしていくのが子供たちで凄く可愛いので話の割りにすらすらと読める漫画です。また3巻と話も短いのでもう少し読みたかったなと感じる部分もありますが、ず...この感想を読む

2.52.5
  • クエクエ
  • 99view
  • 502文字

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