配役のすばらしさが光る傑作 - ブロードウェイと銃弾の感想

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配役のすばらしさが光る傑作

4.04.0
映像
3.5
脚本
4.5
キャスト
5.0
音楽
4.0
演出
4.5

目次

ハイクオリティな配役陣

この作品にはハイクオリティな鍵となる配役が少なくとも5人います。まず、成功を夢見る劇作家デビット役のジョン・キューザックは、真面目で、少しドジで、才能に乏しいが少し力んでバタバタする感じをうまく表現してまさにはまり役です。次に主演女優を演じるダイアン・ウィースト。大女優気取りで、色気を前面に出し、マイペースな奔放ぶりをアンニュイに演じています。そしてマフィアの親分の女優志望の愛人ショーガール役のジェニファー・ティリー。キンキンとうるさい声、下手くそな演技で見るもの皆にウザいと思わせるのに十分な役回りをこなしています。デビットの恋人役のメアリー・ルイーズ・パーカーも芋っぽさを醸し出して、無能、平凡さで、デビットが別れたがる理由がよくわかるという演技を見せます。

チャズ・パルミンテリの演技が素晴らしいスパイスを放つ

そして何と言ってもショーガールのボディガード役のマフィア、チチを演じるチャズ・パルミンテリが最高の演技を披露します。物語の上でもほぼ主人公ですね。見た目でなんの説明も要らないマフィアそのもの。自分のシナリオの才能に気づき、目覚め、作品の邪魔になるボスの愛人ショーガールを殺すまでしてしまう。ジョン・キューザックとのコントラストのせいか、影があり重い演技なのに笑えるところもあったり、可愛く見えたりとストーリーに素晴らしいスパイスを放っています。

マフィアにシナリオ作りの才能を持たせるというアイディアの勝利

監督のウディ・アレンが出ていないので、彼が主演した場合に避けることができない饒舌ぶりに抵抗がある人にとってはとても素晴らしい映画だったという感想を持つのではないでしょうか。

他のアレン作品同様、笑いが随所にあり、ストーリーに推進力があります。特にチチがシナリオ作りに加わっていくあたりのテンポがいいですね。

芸術家志望の若者デビットの苦悩(自分に才能があるのないのかないのか、そもそも才能なんてあるのかないのか)がわかりやすく、テーマで一本筋が通っています。映像自体はさしてきれいではないですが、無駄のない展開と構成も見事です。デビットが、マフィアに作品の上演資金をもらうかわりにショーガールを使うという妥協をしてしまった自分を責めるあまり、悪夢を見た後「俺は淫売だ」と通りに向かって叫ぶシーン、友人との口論での「セックスは経済だ」というシーンなど、大笑いしました。

とにかく配役の重要性がわかります。あと、この映画はマフィアにシナリオの才能を持たせるというアイディアにつきます。

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