初期は安定した内容だったが - 監獄学園の感想

斬新な設定とキャラの個性

監獄と学園ラブコメディーの異色のコラボレーションに最初は驚きと期待の気持ちが大きかった。自分自身、ネットの立ち読みから漫画の購入に至ったのだがその設定やキャラの個性には購買意欲をそそられた。特にデブキャラであるアンドレはとても面白い。副会長に虐げられるのを喜びさらに虐げられる為に努力するというドMキャラの中でも数少ない超ドMキャラ。また、設定のところで言えば生徒会より人気を集める裏生徒会の存在やいつも全裸で語尾を強調したがる校長など今までにない斬新なものが多かった。

裏生徒会vs主人公ら

第1部としては退学を迫る裏生徒会と退学を迫られる主人公らの戦いの様子であるが、随所にいい感じで下ネタを入れてくるところが良い。スレンダーな会長、爆乳な副会長、可愛い感じの花ちゃんなどのお色気シーンが数々あるところも魅力。一方、退学を迫る裏生徒会は主人公らを退学させる為に様々な戦法を使うがなんとか切り抜ける主人公ら。その中で育まれる恋心や友情は少しベターなところもあるかなとは思う。結果的には主人公らが退学を切り抜けるわけだが、ここからがこの漫画の及第点だ。

裏生徒会vs表生徒会

主人公らの人権を損害したなどとして表生徒会が裏生徒会を訴えるわけだがどうもここからが気に食わない。主人公らが暴走を始めたり個性の弱い表生徒会の登場によるストーリーの薄化。校長が記憶喪失になったり、やたらとパンツネタをごり押ししてきたりなど数を稼いでるようとしか思えないストーリー展開には楽しんで読んでいた読者としては残念かつ腹立たしです。特に、副会長が精神年齢が小学生に戻ってしまうくだりでは回想シーンを連発したり、しょーもない茶番を繰り返したりともうストーリーの迷走はなはだしい。後に炭酸を飲むと副会長の顔つきだけは戻るということは判明したが精神はいまだ戻らずに副会長が出でくるのを楽しみに待っていた読者としては重大な裏切り行為をされたとおもってしまう。また、21巻？まで進んだストーリーは主人公が騎馬戦中に陰茎に強い衝撃を受け死亡するというストーリーになっているがもう意味がわからない。元々の設定だったはずの監獄X学園ラブコメの要素はどこに行ったのか...。読者はただただ困惑し、これ以上の迷走をしないでくれという願いしかない。これは好きな漫画だからことの思いで、また斬新なあの設定に戻してもらいたい。その為には早く表生徒会。退陣させたほうがいいと思う。