中途半端にアニメ化された作品 - 覚悟のススメの感想

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覚悟のススメ

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映像
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ストーリー
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キャラクター
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声優
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音楽
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中途半端にアニメ化された作品

4.04.0
映像
4.0
ストーリー
3.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

強殖装甲ガイバーとの類似点

生きた装甲を身にまとって戦う部分は、非常に似ていると思います。アニメ自体の作画も、強殖装甲ガイバーのOVAに似た印象を受けました。制作スタッフに同じ方が居たのでしょうか、と推測させられます。また主人公、覚悟の父親の声優さんが強殖装甲ガイバーOVAの敵組織の黒幕的な存在、ギュオーと同じだったので笑ってしまいました。また覚悟の装着している装甲、ゼロを装着した姿は、強殖装甲ガイバーの登場キャラクターのアプトムにデザインが似ています。特に、アプトムがカブト虫型のハイパーゾアノイド、ゼクトールを捕食した後にみせる戦闘形態がそっくりです。

どちらが先駆けの存在なのか不明ですが、影響を受けたのかな、と思わせるほどデザインが似ていますので、良かったら画像検索でぜひ探してみて下さい。「アプトム」「画像」と検索エンジンにかければ、簡単に見付けることができます。

しかし、似ているのは見た目の問題だけであって、ゼロという武装を装着して戦う覚悟と、自由自在に己の身体を変化させ、強敵を捕食して進化していくアプトムでは似ていても、全然異なる存在になっています。

 

なぜか下ネタな戦術鬼

戦術鬼と呼ばれる敵キャラクターデザインに少し問題ありでしょうか。

下ネタの印象をかなり強く感じます。しかも、アニメに出現する戦術鬼の3体、全て下ネタが含まれたデザイン・設定になっている気がします。原作マンガを読んだことはないのですが、原作マンガに登場する戦術鬼も全て下ネタを含んだものなのでしょうか。しかし、原作マンガは週刊少年チャンピオンで連載されていました。あの「グラップラー刃牙」や「浦安鉄筋家族」、「ドカベン」などでお馴染みの週刊誌です。少年向けの週刊誌において、そこまで過激な表現があったのか、疑問に思う部分は多かったです。

特撮ヒーローに「牙狼-GARO-」という作品があり、ホラーと呼ばれる敵キャラクターの斬新なデザインにもエロさがあって驚かされましたが、それと同じことなのでしょうか。「牙狼-GARO-」は特撮ヒーローでありながら、成人向けに作られた作品です。そして驚かれたのは、一部の強敵ホラーはほぼ丸裸の女性で、セクシー女優を起用して制作されているのです。どうしてエロさを出すのか、理解できない部分はありますが、作品における作者のこだわりの部分であることは否めません。ひょっとしたら、この「覚悟のススメ」作者においても、同様のことが言えるのでしょうか。

 

短い中にも印象的なセリフ

アニメ作品からの抽出です。

 「覚悟とは本能を凌駕する魂のことなり」

的を射る発言、セリフだと思います。ぜひ国語辞典の「覚悟」の意味に、そのまま「覚悟とは本能を凌駕する魂のことなり」と記載してほしいです。とある国語辞典から「覚悟」の意味を一部抜粋すると、危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構えをすること、となっています。「覚悟のススメ」の解釈の方がカッコいいし、心に響くような気がします。

 

「覚悟完了」「当方に迎撃の準備有り」

とても言葉づかいが上品で堅苦しいイメージの主人公、覚悟ですが、敵に対しての投げるセリフとして類を見ないものだと思います。覚悟を完了させたことを口に出して発言することも斬新ですし、当方・迎撃という言葉選びも面白く、作者のセンスを感じさせてくれます。

 

「怒りを胸に鎮めてはならぬ」「怒りは両足に込めて己を支える礎とせよ」

元プロテニスプレーヤーの松岡修造さんが手がける「修造カレンダー」なるものが世間に少し流行しました。このセリフだけのインパクトなら、修造カレンダーに負けないものがあります。怒りは鎮めるのが、一般的な考えだと思います。しかし、糧として己の心や身体に刻み、困難に向かっていく、という教訓のように受け取れます。

 

私が気になったセリフはこれぐらいですが、他にも隠れているかもしれません。しかし短い時間の中で、話の展開が駆け足だったことは否めないことだと思います。そして駆け足であった分、強調されるべきセリフが強調されていないように感じて、もったいないように思いました。

原作マンガが好きな方であれば、これを観ても納得できるのかもしれません。好きなセリフが使われているという事実は、ファンの胸を熱くさせるのかもしれません。原作ファンであれば、どのタイミングで名言や好きなセリフが出てくるか読めるでしょうから、そのタイミングを待つことができます。

しかし、原作を観ていないと、セリフの強調のされ方が中途半端なので、心に響いてくるものが少なく感じてしまうのです。

せっかく良いセリフであるし、名言として過去に伝えられていくような内容だと思うのです。アニメになったことによって、その部分の扱いが下手と感じました。

全ては短い時間尺の中で、駆け足で物語展開させていることに起因しているのではないでしょうか。

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