ETUのクラブと選手についての考察
椿大介について
この漫画の主人公は監督の達海猛であるが、選手の主人公は間違いなくこの椿大介である。ETUではその達海の現役時代に背負っていた背番号7を受け継いでもいる。その最大の武器はその卓越したスピードとスタミナ。スピードを生かした飛び出しと無尽蔵のスタミナで一試合の運動が落ちないことが魅力だ。しかし彼の開幕当初のポジションはセントラルミッドフィールダーだった。今はトップ下に入ることもあるがはたして彼が最も生きるポジションはどこなのだろうか。
現在椿は20歳ながら日本代表にも初召集され、言うまでもなく現在のETUの攻撃の中心で核であることは間違いない。ボランチでも彼は生きる。それは証明されている。スタミナがある椿は攻守にハードワークが求められるボランチに向いているはずだ。しかし椿のスピードが最大限生きるのはそこではないような気がする。もちろんボランチでもスピードがあるに越したことはない。当然サッカーにおいてスピードは最も武器になる要素のひとつであることは間違いないからである。しかし、もっと効果的に生かせるポジションがあることも事実だ。ひとつはサイド、試合や夏の合宿でもサイドバックをやっていたが、サイドは中央に比べ人数が少ない分スペースが多く、スピードを出しやすい。ただしここはドリブルやクロスなどが得意である必要もある。もう一つは前線の攻撃的なポジション。ディフェンスの選手にとってスピードのある選手に裏への突破をされるのは最も嫌なことの一つであることは間違いない。相手にとって最も脅威になりえることだと思う。そしてスタミナも併せ持つ椿は中央のトップ下で左右自由自在に動き回るのが一番いいのかもしれない。
しかし最も考えなければならないのがチームのバランスである。ETUは椿以外にも赤崎や世良などスピードのある選手は多くいるので、この点の使い方もよく考えなければならない。詳しくは下に記載したいと思う。
ETUのフォーメーション
ETUはリアクションサッカーを行っていて相手によってフォーメーションを変えるということはざらにある。しかし最近頻繁に使用しているのは基本的に一番オーソドックスな4-2-3-1の布陣である。このフォーメーションで今回は見ていこうと思う。
まず不動の選手は守護神緑川、センターバックは杉江と黒田のコンビ、中盤のジーノと椿に村越、サイドアタッカーに赤崎、ここら辺は確定でいいだろう。緑川はケガで今シーズン絶望でもあるがファーストチョイスであることは間違いない。問題は他のポジションと中盤の構成である。ディフェンスラインは杉江黒田のセンターバックに右石神、左清川が妥当だろう。そして中盤は現在のETUで最も選手層が厚い場所でもあるだろう。セントラルの片方には村越、ここは固定である。問題は椿とジーノの位置。ここは頻繁に入れ替えるのがいいと思う。引かれてゴール前を固めて相手にはジーノのパスセンスと椿の中盤からの駆け上がり、飛び出しは非常に効果的であるのでトップ下にジーノ。逆に相手が前に来ていれば当然スペースがあるのでボールを奪った後中盤のジーノを起点に椿をはじめとするスピードのあるアタッカー陣でのカウンターがさく裂できるのでトップ下にいったように相手によって使い分けることが可能であると思う。ジーノが守備しないという不安であるという描写もあったがそこは心配ないと思う。ジーノの最大の特徴は視野の広さと高精度のキックだ。初めてボランチに入った千葉戦でもその持前の視野の広さを生かして常にドリブル、パス、シュートコースと相手の嫌な位置に立ち、自由な動きをさせていない。確かにボールを取りに行くといった動きはしないが、それでもこの相手の動きを制限させていることによって、チームとしてのボールの取り所も絞られる。ジーノも守備にしっかり貢献できるということで問題ないと思う。そしてサイドアタッカーには右に赤崎、左にはガブリエル、ガブはDF登録だがどう考えても攻撃的な選手でありアタッカーで使う方が脅威になると思う。右利きで切り込んでのプレーが得意のため左に配置する。最前線が一番悩む。現状のファーストチョイスは夏木であるだろうが如何せんポカが多い。なんでもないシュートを外すのも不安だ。やはりここも相手によって使い分けるのが得策だろう。勝負強さと身体能力の夏木、スピードと運動量の世良、経験豊富で冷静な堺、相手によって選ぶのが重要であると思う。監督が達海ならそれが可能であるだろう。
必要な新戦力
今のETUを見てもかなり充実したいい戦力を持っていている。さすがは笠野が集めたメンバーであると思う。しかし唯一足りていないもの、それは前線の高さであると思う。ETUの前線はスピードのある選手は多くいるが高い選手がいない。チームでも高さに強いのは杉江としいていえば村越ぐらいである。両者とも後ろ目のポジションである。セットプレーならいいがやはり前線にもサイズのある選手がほしい。世良は小さく、残りの二人も世良ほどではないがそれでもサイズがある方ではなく、三人とも動いてボールを引き出すのがほとんどだ。高さがあってヘディングが強くポストプレーのできるような選手を加えれば、さらに攻撃のオプション、バリエーションが増えていいのではないかと思う。
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