素晴らしい役者陣
2011年NHK連続テレビ小説。第85作目。
ファッションデザイナー、コシノ三姉妹を育てた小篠綾子の生涯を描いた作品。
主題歌は椎名林檎「カーネーション」椎名らしからぬ優しい雰囲気のある曲で、ドラマのイメージアップに貢献していたといえる。
主演の尾野真知子は本作で知名度、人気度を上げ、その後大活躍している。
呉服商の娘、糸子は洋裁に憧れ、21歳で自ら洋裁店を開く。テーラーである男性と結婚するが、彼は戦死。残された娘三人を女手ひとつで育てることになった。
このドラマの見どころはやはり尾野真知子のダイナミックな演技だろう。見るものに強烈なインパクトを与え、ストーリー、小篠綾子という人物像、ともに強く印象付けた。
年齢を重ねていく演技も素晴らしい。10代の初々しさから50代の成熟した女性までを見事に演じきった。
他の出演者で目立っていたのはやはり糸子と相思相愛の仲になる周防を演じた綾野剛だろう。その後の目覚ましい活躍からもわかるように、かなりの実力派。印象的な人物像を作り上げ、素晴らしい演技を見せていた。
また、糸子の父親を演じた小林薫や糸子の晩年を演じた夏木マリといったベテラン勢がこのドラマを味わい深く、奥行きのある作品にしていたといえる。
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