実写版シティーハンター
いまは亡き土曜洋画劇場で何度も放映され、何度も観たジャッキー・チェン版『シティーハンター』、人気マンガ作品の実写作品としては及第点なのではないでしょうか?
まず原作のポイント以上にアクション映画として2時間弱見続けられる映画としての強度、これは案外に重要な事です。忠実に再現してもつまらなかったら意味が無いです。いや2時間弱観客や視聴者の集中力を保たせるためにはギャグパート、本作であれば唐突なストリートファイター再現とかも必要になってくるわけです。実際シティーハンターなのにチュンリーに扮したジャッキー・チェンの方が印象に残っているわけです。冴羽リョウのコスプレって普段着からのギャップが少ないから難しいですしね。一応カオリとかが出てきたり、お約束の巨大なハンマーで殴るとか原作に沿ったコメディパートもあるのでシティーハンターであろうという努力も見えます。
しかし本当に判断が難しいのはジャッキー・チェンが演じた瞬間、マンガ原作だろうがファンタジーだろうが全てジャッキー・チェンのアクション映画というジャンルに帰結してしまうところです。声は石丸博也になっちゃうし。三菱の車が日本編集版だと特に大量に湧いては爆発するし。そもそもこの映画は日本だから人気マンガ『シティーハンター』の実写として受容されたのであって、他のアジア圏では香港探偵故事ぐらいのニュアンスで観られた可能性が高いです。
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