「賢者の石」を現実?目線で見てみました
ヴォルデモートが復活するためにねらっていたアイテム
ハリーにかけた「死の呪い」が撥ねかえって自分が消滅されてしまったヴォルデモートですが、復活するためにさまざまな悪あがきをします。この本ではタイトルにもなっている「賢者の石」とユニコーンの血です。
ここで「賢者の石」は錬金術師のニコラス・フラメル(実在する人物)が所有する、唯一の石として出てきます。不老不死の石ともいわれていて、飲めば不老不死となる命の水を作り出すことができます。またその他には鉛などの卑金属を金にかえることでも有名な石です。ニコラス・フラメルとペレネレ夫人はこの水で600歳以上も生き続けています。最初この石はグリンゴッツ銀行に保管してありましたが、ハリーがダイアゴン横丁に初めて行った日にハグリッドによってホグワーツに移されました。ホグワーツでは教授たちが「賢者の石」をいろいろな魔法をかけて守っています。
ユニコーンは想像上の生き物で、一角獣とも呼ばれ額の中央にらせん状にねじれた一本の角を持っています。よくペガサスとも混合されるようですが、外見で言えば角があるのがユニコーンで、羽根があるのがペガサスと言ってもよいでしょう。またペガサスはギリシャ神話で英雄が乗りますが、ユニコーンに乗ることができるのは、穢れなき処女だけと言われています。ここでは「ユニコーンの血」を飲むと死にかけた命が蘇ると言われています。一般的には血ではなく角の方に解毒作用があるとされています。ヴォルデモートは「賢者の石」の命の水を飲むまでの間、消滅しそうな命をつなぎとめるためにクィレルを使って「ユニコーンの血」を飲んでいたようです。
「生き残った男の子」
ハリーは「生き残った男の子」として有名です。でもそれは「死の呪い」をかけられて生き残ったのはハリーだけだからです。しかも生き残っただけではなく、ヴォルデモートが消えたというおまけ付きだったから世界中の魔法使いが喜んだのは言うまでもありません。ふくろう便は飛ばすは、花火は流星のごとく打ち上げるわ、マグル界にマントを着たまま出てしまうわと大変な騒ぎです。
「人を呪わば穴ふたつ」ということわざがあります。これは人に害を与えれば必ず自分にもかえってくるという戒めのことわざですが、魔法の世界ではもっと意味が深く、人に呪いをかけるときは自分も死ぬ覚悟でかけないといけないようです。ヴォルデモートとハリーがいい例で、呪いがうまくかからずはねかえされた場合は、呪ったよりも倍の威力で自分にはねかえってくると言われています。ヴォルデモートの時代では「死の呪い」をかけあやまったことがなく自信過剰になっていたのでしょう、まさか呪文がはねかえされるなんてこれっぽちも思わず、「死の呪い」をかけてしまったのでしょう。
魔法使いのペット
魔法使いのペットといえばすぐ思いつくのが黒猫ですが、ハリー・ポッターの世界ではふくろうが主流みたいです。ふくろうはペットだけでなくふくろう便としての役割もあります。ハリーのところにホグワーツからの手紙を届けたのもふくろうでした。そのほかには定番通りのネコと、ネビルが飼っているヒキガエル、ロンが飼っているネズミがあります。
ハリー・ポッターの影響でふくろうを買う人がふえたと言われます。しかし実際に飼うとなるとかなり難しいようです。ふくろうの主食は生肉で、新鮮な肉を与えるためにはネズミなどをさばいて与えないといけないようです。簡単に人に慣れる生き物ではないらしく、別のふくろう用の部屋か、ゲージが必要ということでした。ふくろうの食性は主がネズミのようですがそれを考えると、ふくろう便としてふくろうが行きかう中、ロンのネズミはホグワーツにいる間は、気が休まらないのではないかと思ってしまいます。
お茶目なダンブルドア校長先生
ダンブルドアのお茶目っぷりもたくさんです。マグルの世界で一番好きなのが「レモンキャンディー」で、校長室の合言葉まで「レモンキャンディー」にしてしまうほどです。ダーズリー家に最初ハリーを送り届けるときも、マクゴナガル先生に「レモンキャンディー」をすすめて少しあきれられるぐらいです。
「賢者の石」をほかの教授たちと一緒に守ったとき、ダンブルドアは最後の最後で「みぞの鏡」を使っています。この守りは自分でも最高の守りだと言っています。「みぞの鏡」は自分の心の底にある願いを映し出す鏡ですが、それは願いや思いを映し出しているだけで本当になるわけではありません。「賢者の石」を使用したいと思っているものには、「賢者の石」を使って成功している自分が映し出されるだけでどこにあるのかは教えてもらえません。「賢者の石」を見つけたいしかも見つけても使用しようと思っていないものでなければ見つからないようになっていました。この種明かしをハリーに教えている姿はとっても自慢げで、とってもチャーミングに見えました。
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