赤鬼と青鬼どちらを望む?
地獄に行くと人間は赤鬼と青鬼どちらかになる。 赤鬼はすべてを忘れる。言葉さえも。でも手先が器用になる。 青鬼は忘れない。 鬼の説明はこれくらいにして……。 実際問題、この作品ではあまり関係ないようだ。 題材的にはホラーっぽいのか?とサブタイトルの「新婚地獄篇」という言葉から連想してしまう。 そして、いつもより画面から遠のいて見てしまうのだが、ほとんど、いや全くと言っていいほどホラー要素がなく、ゆるーいギャグ満載。 分かりやすく要旨をまとめると……。 なんとなくな流れで結婚した新婚夫婦が、ひょんなことから地獄へ新婚旅行に行くことになる。 そこで赤鬼と青鬼に出会う。2人は普段できない未知の体験と、青鬼の少女やその弟たちとの出会いにより、お互いの人となりや持ちつ持たれつの互の関係を再認識する。そして少女から言われた「いつか私たちを産んでください」という言葉により、これからの夫婦のあり方を考えるきっかけにして現実世界へ戻る。 以上のような感じでしょうか? この中に、手先が器用な赤鬼の話だったり、炊飯ジャーを追いかける話だったり、荒川良々さんのキャラだったりが入り混じっていく。 ゆっくりゆっくり。そしてちょっと雑に話が進んでいくのだが、それが自然なのだ。 演じているのは俳優・女優なのでフィクションであるのは間違いないけど、なんか一般人っぽい。 こんなカップル街中にいるよね、と思わせてくれる。 わがまま気のままの女、大木咲(水川あさみ) 彼女に合わせ優しく、子供好きな男、大木信義(竹野内豊) だから、映画を見たときの非現実世界へのワクワクは薄い。 だけど、舞台は地獄でモロ非現実のワクワク。 なんともミスマッチなんだけど、自然。 地獄をも自然に見せてしまうおかしさは不思議だ。 ラストメッセージは少子化へのメッセージか?と思ってしまう。 この作品を見終わると「ケセラセラ~♪」と歌いだしたくなるのは、わたしだけか?
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