注目したいキャラクターはこれ! - 神さまの言うとおりの感想

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神さまの言うとおり

4.504.50
映像
4.25
脚本
4.25
キャスト
4.50
音楽
4.25
演出
4.75
感想数
2
観た人
2

注目したいキャラクターはこれ!

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

主人公は高畑(福士蒼汰)くんですが、主人公以外のキャラがとっても個性的です。各ゲームのキャラクターの声も超豪華。その中でも私が気になった3人をピックアップしてみました。

天谷武が殺した理由は、1人多いから!?

この映画の中で一番大好きなキャラは天谷武くん、演じているのは神木隆之介くんです。第4ゲームに入る前の「手つなぎ鬼」での天谷くんが最高なんです。えんがちょコケシ対策だけに連れていた男子生徒を殺してしまう理由が、「1人多いから」その潔さが何とも言えません。連れられている男子生徒も、協力して鍵のところまで来たのではなく言葉通り「連れられている」状態。「多いなら減らせばいいじゃん」ってことなのねと、まるで拾いすぎた石を捨てるみたいにその男子生徒を物みたいに扱っているところからも、狙われないように仕方なく連れていたということはあきらかです。ひどいことをしているのになんとなくさわやかに感じてしまうのは、神木くんの演技のなせる業なのでしょう。この後も人が死ぬごとにすごく楽しそうな笑みを浮かべる天谷くん、そんな笑みにとっても魅力を感じてしまいます。

天谷武くんは、一見とっても残忍で非人道的な性格に思えます。でも人間の中にある自分だけは助かりたい・自分は特別な人間だといった誰にでもある、一般的に言う「闇の部分」をまとめて表に出した状態でいるのがこの天谷くんなんでしょうね。だから嫌悪感を感じると同時に、そんな感情を周りを気にせず表に出してしまう彼に魅力を感じるんだと思います。

ケロロ軍曹のタママがここに!

ゲームのキャラクターの声優陣がとっても豪華なこの映画ですが、私が一番心を奪われたのはマトリョーシカ。中・小マトリョーシカの声がケロロ軍曹のタママ(声優の小桜エツコさんが声をされています)なんです!。かわいい声なのにも関わらず毒舌で他をバカにしたような言い回し方がタママとかぶってしまう。缶が爆発すると言いながらも爆発しなかったら、「あれは嘘だよ、みんなで楽しく遊ぼうって言ったじゃん」と言い放ってしまうところなんかは最高です。爆発はしなかったけど、最後にご褒美っぽく出してくるとっても怪しいアイスクリームも、あの声で言われると怪しさが半減してしまいます。誰も死なずにすむなんて今までのゲームを思えばありえないことなのに、誰も疑わずに普通にアイスを食べてしまうのはあの声の威力なのかなと思ってしまうほどです。小マトリョーシカの顔もホラーっぽかったですが、最後に出てきた極小マトリョーシカの顔はアウトでしょう。一時ホラーだったことをアイスを食べている5人とともに忘れていた人も、一気にホラーだったこと思い出すでしょう。

普通に売ってあるマトリョーシカを開けるたびに、小さくなるにつれて顔が怖くなっていくんじゃないかとドキドキする人もあったのではないでしょうか。この映画の影響でマトリョーシカだけでなく、こけしやダルマが怖くなった人も・・・。血が飛び散ったりする場面より、かえって身近にあるものの方が怖さを増す効果があるように思えます。

染谷くんは結局最初しか出ていない

一番最初の「ダルマさんが転んだ」で高畑くんと一緒にいたサタケくん。若手俳優の染谷将太くんが役をしていたので、このゲームで最後2人が残ると思ったら見事に裏切られました。最初に少し回想シーンがありましたが、染谷くんが出ると思ってみていた人は残念だったでしょう。最後2人で協力してダルマのボタンを押そうとしたところなんかは、この後の試練も2人が協力してクリアしていくような雰囲気があっただけに、余計に「え?これだけしかでないの?」っていう感じになりました。彼は本当はどこかで生きていて後にまた登場するのでは?と期待しながら見ていましたが、本当に最初の方だけの出演でしたね。

平凡な世界にどこか不満を感じながら日々を送っていた主人公高畑くんを演じるのが福士蒼汰くん。そんな高畑くんの日常的な世界の象徴として、どこでもいるようなサタケくんを演じているのが染谷将太くん。そして非現実的な世界の象徴として、人を傷つけることを何とも思わない天谷くんを演じているのが神木隆之介くんです。サタケと天谷、お互いが交わらないことで逆に2つが全く違う世界であることを強調しているように感じました。

いろいろな人間像がつまっています

刺激があることで自分が生きているという実感が持てる天谷くん。高畑くんも最初はそっち側で天谷くんにも「自分と同じ側の人間」と言われてしまう。それが最後平凡な日常を返してほしいと言っている。その他ゲームが進むにつれて、人間の自分だけ助かりたいけど悪く思われたくないという欲望を満たすために、いろいろ画策する姿が見え隠れします。そのほかにもよくみるととっても人間らしいさまざま思考や感情が・・・。それを否定的にみるのではなく共感できるところを探してみると自分にも新たな発見があるかもしれません。

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他のレビュアーの感想・評価

原作のキャラクターをもっと忠実にしてくれ

福士蒼汰くん万歳福士蒼汰くんのイケメンさ・爽やかさが、瞬のまっすぐさとリンクしていていいなーと思う。彼のおかげで全体としてよくまとまった感があった。福士蒼汰くんは甘―い映画に多く出演されてるので、ホラー系というか、グロイ系の映画は新鮮だったね。それでも、神さまの言う通りの壱は、ただの殺しゲームが繰り返されるので、この終わりだと相当つらいものがある。この作品は、漫画においても壱だけでは到底完結できない作品で、弐があってこその作品なのだ。実写化でもう2作品くらい作ってくれるかは謎だが、そこまで語ってくれなきゃこの世界観は伝わり切らないと思う。その他のキャストで言えば、できれば天谷は神木くんじゃなくて、本郷奏多がよかった。この2人、よく似ているキャラとして登場するが、悪っぽい雰囲気はやっぱり本郷奏多なんじゃないかって思っている。映画の「ガンツ」のイメージがかなり強く残っているので、グロい映画...この感想を読む

4.04.0
  • kiokutokiokuto
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