リアリティのダンスとホドロフスキーと東洋思想
リアリティのダンスと心理療法リアリティのダンスは、ホドロフスキーの少年時代の思い出を作品として昇華し、彼自身の過去を書き換えた作品であります。芸術家は度々、作品をセラピーのように扱う事がありますが、この作品も彼自身のセラピーの一つであると考えられます。例えば、ジョン・レノンのマザーという曲も、心理療法から炙り出された彼の過去のトラウマを芸術として昇華したものであります。ホドロフスキーはインタビューで「母はオペラ歌手になりたかったが、両親に反対され、店の売り子になった抑圧されたアーティストです。ですから、私は映画の中で彼女をオペラ歌手にしたのです。」と述べています。心理療法の世界では、記憶を書き換える事は出来ないが、記憶へのネガティブなイメージをポジティブに変える事が出来るといいます。それによって、トラウマを克服する事が出来るのです。彼の映画も、過去の出来事を映画の中で彼の理想の姿に変え...この感想を読む
5.05.0
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