ルパン三世の転換期
ルパン三世と言えば日本人ならば知らない人はまずいないのではないだろうか。 そんな説明が必要のないほどの人気ゆえにこのカリオストロをはじめとして数々の映画やアニメスペシャルはどが今尚作られ続けているルパン三世だが、そんな中でもこのカリオストロの城をルパン三世の中でも最高傑作として推す人はいまだに多い。 それもそのはずで、この作品があの宮崎監督の手によるものという話もまた有名過ぎる話ではあるが、彼の手によってルパン三世は「作り替えられた」からだ 人々がルパン三世に抱くイメージと言えば、泥棒ではあるものの金に固執しているわけでもなく情にあついといった「義賊」的なものであるだろうと思う。 しかしカリオストロ以前のルパン三世は必ずしもそうとは限らない非情さをも持ち合わせたキャラクターであったのだ。 それをカリオストロの城で宮崎監督がルパン三世をまさに正義のヒーローのように仕立てあげた結果、以降のルパン三世のイメージもそのように固まってしまったというわけだ。 このことに関して原作者のモンキーパンチ氏は必ずしも迎合したわけではなかったようだが、私個人としては正義のヒーロールパン三世を産んでくれた宮崎監督に感謝しているのである。
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