ニニンがシノブ伝のあらすじ・作品解説
『ニニンがシノブ伝』は、『月刊コミック電撃大王』2000年8月号から2006年3月号にかけて連載された古賀亮一による漫画作品で、メディアワークスから単行本が全4巻刊行されている。2004年にはアニメ化され、7月から9月にかけて全12話が各局にて放送された。さらに本作は、計3回ドラマCD化されている。最初は『月刊コミック電撃大王』で2003年に通信販売され、次にアニメの声優を起用した全3巻が2004年に発売された。3回目は、アニメDVDのファンディスクとセットで2005年に発売されている。また本作は、アスキーメディアワークスが手がけるモバイルサービス「電撃モバイル」にて携帯電話向けのゲーム化もされている。 物語の舞台は現代の日本だが、くのいちの女の子・忍(しのぶ)が主人公である。彼女は、任務の最中に普通の女子高生・不知火楓に惚れてしまい、楓に熱烈なアプローチを行う。この作品は、忍と楓、それに忍のサポート役の謎の生物・音速丸たちが巻き起こすドタバタギャグ漫画である。
ニニンがシノブ伝の評価
ニニンがシノブ伝の感想
「あの頃」に読者を導く名作ギャグ漫画
古賀亮一氏の出世作本作『ニニンがシノブ伝』はギャグ漫画作家古賀亮一氏の出世作となる作品です。古賀氏はアダルト雑誌におけるギャグ漫画枠の『ゲノム』で頭角を現したという経歴をもっています。昔からなぜかアダルト雑誌にはギャグ枠があるのですが、なかなかスペイシーな作風の方も居られるのですが、中でも『ゲノム』は屈指のギャグ漫画でした。現在も『ゲノム』の連載はアダルト雑誌のコミックメガストアαに『新ゲノム』と名を変えて掲載中です。同じような立ち位置の作家さんとしては『LO』の作家うさくん氏を挙げることができます。そんな古賀氏が一般誌で連載を続けていた本作『ニニンがシノブ伝』は比類するものの無いギャグ漫画です。紙面からオリジナリティが溢れているような表現を見ることができるでしょう。決してアダルト雑誌での連載経験があるからといって尖った前衛的な作品であったりエロ主体のネタをするというわけでもありません。...この感想を読む
百合ギャグ作品
古賀先生の作品の中で唯一アニメ化を果たした作品です。古賀先生の作品と言えばシュールなギャグと百合要素を多めに含んだ展開で有名であり、この作品においてもそれは変わりません。主人公のくのいちのシノブはひょんなことから女子高生の楓と出会い……という始まりで初っ端からガールミーツガール物であり流石古賀先生だと言わざるを得ません。もちろんギャグ要素も忘れてはならず、というよりかは忘れることなんて出来ないほどギャグで溢れておりシノブの忍鷹というもはや作者も読者も忘れているんじゃないかという設定の音速丸らを中心としたギャグ展開は面白いの一言です。アニメも非常に評価の高い作品ですが、その台詞回しはほぼ原作から使われており一見の価値どころか百見の価値はある作品だと言えるでしょう。