海のほとりの王国で…のあらすじ・作品解説
海のほとりの王国で…は、水樹和佳原作の日本の少女漫画。コミックス全1巻が1983年9月に刊行されている。 本作の続編であるシェラの空間…、人魚姫が同時収録され、全3話を収載した珠玉の1冊。国中を旅することを夢見ながら、若くして亡くなった妻・シェラの夫・セバーンが、亡き妻の夢を叶えるための10年の月日をかけた旅を通じて、自分の生きるべき道を模索する物語。まるでフランス人形の様な美しく可憐な登場人物達が多くの読者の心を奪うと共に、1人1人の心の微細な変化や成長が丁寧に描かれ、高い感銘を受ける作品に仕上がっている。2000年代の少女漫画とは異なり、読者の心を激しく突き動かすような喜怒哀楽の表現が用いられており、各年代で異なる楽しみ方がある。原作者の水樹は、後にペンネームを水樹和佳子に変更して執筆したSF古代ファンタジー巨編・イティハーサで脚光を浴びることとなり、水樹和佳時代の幻の名作として本作に注目が集まっている。