みんな同じ水槽で泳いでいる
みんな同じ水槽で泳いでいる。日常生活で出会う人、話す人、すれ違う人、みんな何かしらの繋がりがある。パイロットフィッシュとは熱帯魚を飼育するために水槽の水を安定させるためだけの魚だ。その魚と熱帯魚が直接会う機会はそう少ない。でも、同じ水槽で暮らしていたのは事実。実際の社会でも縁もゆかりもないような人と接することは稀である。しかし、町で出くわす人や社会的接点をもつひととは結局のところ同じ水槽で活きているんだ。傘の自由化。これこそパイロットフィッシュに始まる社会という水槽のなかでいきる人々の縮図。主人公は傘の自由化を提唱している。これぞ本意だろう。傘一本を通じて同じ水槽で暮らしているということを証明したかったと思われる。つまり、傘の使い回しだ。傘を無料で貸し出し、使い終わったらまたどこかに収集するという仕組みだ。ひとつ考えてみよう、東京駅で傘を必要とするひとが傘の自由化ボックスから一本かりた...この感想を読む
4.24.2
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