悪の教典の評価
悪の教典の感想
最後の最後までまったく目の離せないサイコパス
生徒を導く教師の闇まず登場人物を最初に全部紹介するんですよね。カラーがわかるように。そしてこの学校には怪物が棲んでるそう言い切る。誰が?何が…?気になる始まり方をするので、ここでもう心わしづかまれているわけです。読んでいると、なんか全部闇な気がして、誰もが自分を守って自己主張ばかりしていることにうんざりしてきます。そして、蓮実先生という誰からでも好かれる人間が、救世主のようにすら見えてくる。この矛盾がすごくうまいんですよね。確かに、うまく話をして生徒たちをまとめあげる力ってすごいと思うんです。というか、それが普通の教師だよなーって思う。「教育」というのは正しく生徒を導くことであるとすると、蓮実のやっているみんなの統率を図っていく方法はあながち間違ってないんです。だけど、裏を返してみると、自分の思い通りにしたいという欲望のあらわれなんですよね。そして、うまくいかないと判断すると、一気に抹...この感想を読む
一瞬も見逃せない展開へと発展するサバイバルサスペンス
それは教えか支配か絵は整っている感じ。蓮実の肉体は好みの線で描かれている。空気は当初は軽めで、これから何が起こるのかわからない。しかし、蓮實の裏がちらつき始めた時、心がざわつき始める…「悪の教典」は漫画から読み始めたが、巧妙な手口と、蓮實の表情、それぞれが抱く心がリアルで、蓮實だけがおかしいのかな?…って途中までは思う時もあった。それでも、伶花が言う。この学校には怪物が棲んでる気になるセリフを入れるのがうまいなー…。みんなやりたいことをやりたいようにやって生きてるってわかるよね。救世主が救世主とは限らない。キモさが悪とは直結しない。そんなことを教えてくれる。蓮實の統率力って、はっきり言ってすごいよ。生徒と話をし、わかってあげること。解決してあげること。解決への糸口を一緒に探ること。未来ある子どもたちを未来へ羽ばたかせてあげること…。でも何か違う、と気づいていく。蓮實のお気に入りは羽ばた...この感想を読む