いま、会いにゆきますの評価
いま、会いにゆきますについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
いま、会いにゆきますの感想
あたたかな恋愛小説
あたたかな、とてもあたたかな奇跡の物語。一時期とても話題になった本だったと記憶している。病気で亡くなったはずの妻と、一年後に再び会うという日常ファンタジー。市川拓司さんは確かパニック障害を患っていらっしゃったはず。今作の主人公も、はっきりとその病名が書かれていないものの、同じような症状を抱えている。描かれているものはずばり「愛」。触れたらこわれそうなやさしさ。再会した妻は、記憶を失っている。それもそのはずで……。こういう不思議な設定をやさしさでくるんでひとつの物語にするというのは、市川拓司さんならではな気がする。読後感がとっても良かった。