新婚夫婦の微笑ましい日常
「仕合わせ」と「幸せ」この小説は、これから夫婦になる人が読むよりは、夫婦生活を何年か経験して一年目の頃を振り返って「お、こういうこと懐かしい」と思うような「あるある小説」です。些細な行き違いにいらいらさせられたり、2人でいることの何気ない仕合わせを楽しんだり。そういう新婚時代のあれこれを思い出して自分の頃と比較するという楽しい時間が過ごせます。さて、私は「仕合わせ」という文字を使いました。なぜなら作中で、朝倉かすみさんがそのように表記しているからです。普通なら「幸せ」を使いたいところです。そこで、「仕合わせ」をどのような時に使うかを少し調べてみました。「仕合わせ」はふたつのことを、し(動詞)合わすという意味を含むようで、めぐり合わせのような意味でも使われているそうです。つまり、この小説に限って言えば、青葉と朔郎という異分子が出会って「幸せ」を作りあげていると考えることができるのではない...この感想を読む
3.53.5
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