どこでもない場所の評価
どこでもない場所の感想
ちょっと想像力を豊かにしてくれる絵本
表紙に描かれているとある街角を描いた絵には、家々があります。そしてそれらをそれぞれに取り囲む塀があります。でもよく見ていくと、どこからか塀のはずのものは船になっていて、家は海に浮かんでいます。また別の絵には、とある庭の光景。噴水と花を囲んで植えられた木々は鳥の形に刈り込まれていて、けれど不意に緑色の鳥が飛んでいるのも見つけることができます。騙し絵のようでいてもう少しファンタジック。現実にはない、でもどこか親しみの持てる、何かしらの形のグラデーションを楽しめます。ストーリーというより、それぞれの絵に合った綺麗な詩も鑑賞できる、芸術的な方向性の絵本になっています。