こちら葛飾区亀有公園前派出所の感想一覧
漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」についての感想が4件掲載中です。実際に漫画を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
1976年から連載されている知識の宝庫
「こち亀」の愛称で親しまれる、世代を超えた人気作品「こちら葛飾区亀有公園前派出所」通称こち亀は、物心ついたらすでに週刊少年ジャンプで連載していたという世代も多いのではないだろうか。あまり漫画を読まない人ですら、「ジャンプで昔からやっている警察の漫画」という知識程度はある人が多い。こち亀の面白さは、警察が舞台であるにもかかわらず、主人公両津勘吉が好奇心旺盛なため、一話完結型の話で衣食住や様々な趣味について、あらゆる分野の雑学を登場人物と一緒に楽しめる点にある。ギネスブックにも掲載されている長期連載であるが、時代の最先端の流行りものの話をこち亀で学んだという人も多いだろう。料理から弓道、射撃、拳法、ゲームどんな分野の人も興味深く読める主人公の両津は主にベーゴマなどの昔の遊びや、スキー・登山などのスポーツ、サバイバルゲームや家庭用ゲーム、プラモデル作りと少年が趣味とする系統の知識に強く、仕事...この感想を読む
こち亀の魅力って?
ずっと変わらない、個性豊かなキャラクター達の安定感こち亀には主人公両津勘吉はじめ、個性豊かなキャラクターたちが数多く登場する。中でも中川、麗子、大原部長、寺井、本田はレギュラーで登場している。こち亀を多く読んでいる読者は彼らのキャラクターが完璧に出来上がっており、作品の中でも我々読者の持つイメージが壊されることはほぼ無い。彼らのキャラクターは長いスパンで見るとわずかながら変化を加えてはいるものの(堅物キャラの大原部長が孫のだいすけ君の登場によって人間らしさを出し始めたのは良い例であろう。)、キャラクターの設定に変化はない。稀に中川が両津によってとんでもない目にあわされることもあるが、それを面白いと思う読者はあまりいないのでは無いだろうか。それは、良い意味で私たちがキャラクター達に対してキャラ設定どおりの行動をしてオチまでもっていってほしいと思っているからであり、読み手の期待通りのオチ(...この感想を読む
独身・両津勘吉についての考察
独身・両津勘吉について言わずと知れた国民的キャラクターの両さんだが、ギャグ漫画であるため年齢が明らかでないが決して若いというわけではない。主要登場人物の中でも年上は夏春都や部長、署長たちだけであるである。もちろん夏春都などもいるが両津の大叔母であるため当たり前でもあるが、とにかく両さんはとっくに結婚していてもおかしくない年齢だ。そしていままで何度も結婚話も出ているがいまだに独身である。もちろん話の性質上独身のほうが都合いいのかもしれないが両さんと結婚しそうな女性キャラクターも何人も出てきている。誰が最も両さんの結婚相手にふさわしいか漫画に登場した順に少し見ていこうと思う。秋本麗子主要女性キャラクターの中では両さんと最も長い付き合いとなる麗子。派出所勤務であり普段から両さんとも接している人物である。両さんのことも「両ちゃん」と上司である両さんのことを親しい感じで呼んでいてかなり好感を持っ...この感想を読む
檜風呂を舞台にして、とんでもない結末が待っている
面白い話がたくさん詰まった79巻ですが、中でも1番面白いのは主人公である両津勘吉が大原部長に特製の入浴剤プレゼントする話です。ちょっとしたことから部長に怒られた両津は部長に仕返しをしたいと考え、両津は部長が自宅に檜風呂を作ったということを聞いて、市販の入浴剤にとんでもなく臭いものばかりを詰め込んで特製の入浴剤をプレゼントするというお話です。しかし、部長は両津を一緒に風呂に誘い、酒に酔っている部長は特性入浴剤の異臭に気付きません。異臭に耐えかねて早く風呂から出ようとする両津に対して、部長は入浴剤をどんどん追加していきます。そして、最後にとんでもないものが入った入浴剤を入れてしまいます。毎回どんでもない仕返しを考える両津勘吉ですが、これはその仕返しが仇となってしまった話です。実際、あんなものを入れてしまったら普通の人間なら生きていけません。