桐島、部活やめるってよの評価
桐島、部活やめるってよについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
桐島、部活やめるってよの感想
彼の周りの人物に注目
この作品の魅力の一つは明らかに「キャラクターの魅力」だと思う。どのキャラクターも「ああ、こういう人いるなぁ」と思えるいわば「実在感」。これは役者の演技も素晴らしいし、一つ一つのセリフがいちいち素晴らしい。主人公の桐島は本編のどこにもいない。桐島の周りのキャラクターが基本的に非常に重層的に描かれている。これが正に「実在感」の元になっていると思う。だって人間ってそうじゃないですか。まるっきりの悪人はいないしまるっきりの善人はいない。特に17歳の頃なんて自分でも何をしたいのか、何を言いたいのか分からないことばかりなんだもの。自分は17歳の時こんなこと考えていただろうかと思う。