風の谷のナウシカの感想一覧
漫画「風の谷のナウシカ」についての感想が4件掲載中です。実際に漫画を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
重たい世界観
映画でよく知る内容は実はほんの序章のみジブリ映画最初の作品でも知られる、「風の谷のナウシカ」との出会いは、某ロードショウ番組で放映されていたアニメ映画でした。まだ小学生や幼稚園の時分で、とにかく登場するキツネリスの「テト」がとても可愛くて、本当にいたら一緒に暮らしたいぐらいでした。また、主人公ナウシカが愛用しているメーヴェですが、「乗ったらきもちいだろうなー」と子供ながらの憧れが強くありました。そして時が経ち、大好きなアニメは元々は徳間出版のアニメージュ連載だったことがわかり、親子ともども早速単行本を購入しました。これに関しては全7巻、一切が手書きであらわされている為、若干の見辛さがありましたので、小学生の頃の印象としてはかなりのインパクトでした。目が慣れればあまり苦になりませんが、なにせ複雑な世界観の中、設定としては大戦中となっている為様々な国の歴史を大婆様が語る場面や、解説の部分で何...この感想を読む
漫画版ナウシカはテーマはA級だが漫画としてはB級だ!
語りつくされている本作で語られていない要素漫画版ナウシカのレビューは無数にある。わかりやすい劇場版と違い、漫画版はナウシカの最後の行動に解釈の余地が無数にあるためだ。ナウシカの苦悩、いろいろな国や集団のそれぞれの立場からの論理、そしての行動の是非などいろいろな論点があるのだが、1点、あまり語られないことがある。宮崎駿が漫画を描くことへの賛否だ。宮崎氏は世界中の人が知る巨匠、それは間違いない。日本で彼の名前を知らない人はごく少数だろうし、作品を一度も見たことが無いという人も少ないだろう。だが「漫画」は彼の専門職ではない。確かに書いていることは深い。だがそれを漫画で伝えるテクニックが宮崎氏にあるか?この点を語らずに漫画版ナウシカの解説をするので賛否がより複雑になっていると私は思う。以下その点を解説する。 宮崎漫画をB級と言い切る勇気間違いなく、絵は上手いし世界観は広くて深い。宮崎氏は少年時...この感想を読む
ナウシカはいかにしてあの選択にたどり着いたか
物議を醸す最後の選択知る人ぞ知るナウシカの原作である。この作品が聖女ものの原点とは言わないが、それでも日本にそんな文化を流行らせたのは明らかにこれってくらい有名な映画の原作である。しかし、そのオチは映画と違ってかなり物議を醸すものであることは、この漫画を読んだ皆さん理解されてることだろう。ナウシカは最後に、墓の主たちの立てた人類救済の計画をぶち壊してしまう。改造された人間の体を、改造されたままに放置することを決断する。ゆえに人類は腐海が消えた先で生きられないことが確定した。少なくとも、生きられる確率が著しく減退した。この選択は、果たして正しいものなのか。これはかなり難解な問いである。本作を読んでいるとなんとなく正しい気がするのだが、どう正しいのかをハッキリ示すというのは難しい。本作を知る友人と何度か話したことがあるが、誰ひとりとしてお茶を濁す以上の説明を提示できなかった。中にはハッキリ...この感想を読む
テレビアニメ化してほしい。。
映画を観てから漫画を読みました。読んでみると、映画がほんの序章にすぎなかった事がわかります。ぜひナウシカの世界に入り込んでほしいです。映画では観れない背景がこと細かく描かれていて・・・重いですが(;^ω^)映画と同じように腐海の森から始まるストーリーは、映画と同じですが、こんな背景があったのか~と観直しながら読むのもいいと思います。うろ覚えなのですが、ナウシカを映画化したくて、漫画を描いたって聞いたことがあって、宮崎駿さんの頭の中ではあの2時間くらいの映画の背景がここまで広がっていたんだなと思うと鳥肌がたちます。ペジテ市の姫から受け取った何かから、戦いに巻き込まれるナウシカ達。蟲と心を通わせるナウシカが戦乱の大きな流れをどう変えていくのか是非読んで見て下さい。