風の万里 黎明の空 下 十二国記の登場キャラクター
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祥瓊
よみがな:しょうけい
風の万里 黎明の空 下 十二国記の感想
3人の少女たちの想い
上巻では、様々な理由で苦しむ三人の少女が描かれましたが下巻では身勝手さに気がついたり、置かれた立場での責任に思い至ったりと、それぞれの成長が見られます。特に、鈴と祥ケイの成長は、目を見張るものが。対して、現状に甘んじ、事なかれ主義(命がかかっているのだから当然かもしれませんが)の民衆と、義侠の勇士たちとの対比も。今の自分を変えることは、凄まじくエネルギーのいること。それを成し遂げた少女たちが出合い、さらに国を変えるうねりとなっていきます。上巻で紡いだ物語が、下巻で疾走するのは、小野不由美の特徴と言えます。時間があっという間に過ぎ、十二国記の世界に引き込まれてしまいます。物語のラスト、陽子の初勅には、こちらまで背筋を正さねばならぬような気持ちに。礼、ってそういうものだな、と本当に思います。