羊たちの沈黙の感想一覧
映画「羊たちの沈黙」についての感想が11件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
ドクター・レクターとの衝撃的な出会い
もう映画界では不動の人気キャラクター、ドクター・レクターと衝撃の出会いをした作品です。ものすごい邪悪な存在でありながら、なぜか魅力的でそんじょそこらの犯罪者なんかは足元にも及ばないくらいすごいと思います。紳士的で知的、おそらくは女王陛下だって見下してしまうような高慢なドクター・レクター役のアンソニー・ホプキンスがいいですね。若手FBI捜査官役のジョディ・フォスターもいいです。びっくりするほど小柄なのに、史上最大の悪者・レクター博士に真っ向から立ち向かい、しかもその賞賛を得ているようなところがいいです。なんとなく、2人の関係に擬似恋愛的要素があるように思ってしまうのですが、いい原作と名優2人だから陳腐に流れずにできたのかと思います。
レクター博士の世界
今や天才サイコパスといえばこの人、という認識を世界中の人に植え付けた犯罪心理学者、ハンニバル・レクター博士が活躍するサスペンス・サイコホラー映画です。アカデミー賞で主要5部門を受賞するなど、映画史において語らぬわけにいかない名作ですが、意外と見ていない人も多いのは、やはりジャンルのせいでしょうか。アンソニー・ホプキンス、ジョディ・フォスターの演技や、シナリオと演出の秀逸さは語るまでもないのですが、三部作の中でもわりとグロテスクなシーンは少なかったり、物語が分かりやすかったりと、見た目より見やすい映画だったという印象なので、どんな人にもお勧めしたくなる一本です。
謎を解く鍵と引き換えに・・・
ずっと見たいと思いつつ、放置になっていた作品でした。やっと、見始めたらすぐに話に引き込まれてしまいました。主人公の訓練生は若き日のジョディ・フォスター!見始めるまで知らなかったので、ここでもテンションあがりました(笑)猟奇殺人事件のなぞ解きを猟奇殺人者であり精神科医であるレクター博士とFBI訓練生のクラリスが行う。もちろん、ただ謎解きするわけではなく、レクター博士は意味深なヒントを出すのみ。クラリスとレクター博士の深いやり取り、お互いを常に値踏みするような視線の絡み合う演技はさすが!!!クライマックスではクラリスの勇敢な立ち振る舞いに手に汗握る展開。そして最後の最後、忘れた頃に再び現れるレクター博士!ぞっとさせてくれます。ただのサスペンスホラーより、一味もふた味も濃い中身となっているので、グロ耐性のある方と虫が大丈夫な方でしたら是非ともお勧めしたい一品です!これから原作の小説も読んでみたいと...この感想を読む
レクター博士の香水
アンソニー・ホプキンスの魅力が炸裂した作品ですね。彼の二面性の現れ方を観ているとゾッとするだけでなく、本当にこんな手に負えない人間がいたらどうしよう、という恐怖でちょっと外出するのが怖くなってしまうほどです(大げさ)。ちなみに、レクター博士を特定する時に出てくるイタリアの香水ってサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のものなんですよね。あと、クラリスがつけているのがレール・デュ・タン。どちらもそれぞれのキャラクターと立場にぴったりな設定になっていて、むむぅ、とうならされてしまうんですよね。(しかし、レクター博士のように、サンタ・マリア・ノヴェッラが香水をオリジナルに調合してくれるのかどうかはわからないですが・・・)
最恐のサイコパス
映画史上、最も知的で最も恐ろしいサイコパスの名前を挙げるとしたら、間違いなく最初に思い浮かぶのは、羊たちの沈黙でのレクター博士と言えるでしょう。実は映画内においては、直接的に狂気を感じさせる描写はそこまでありません。なくはないのですが、静かに知的に落ち着いているシーンがほとんどです。ですが、その表情から感じ取れる圧倒的な存在感が、彼を常人ではない何かへと強く印象付けてきます。これは偏に、アンソニー・ホプキンスという名優があってこそのものなのでしょう。結構グロいシーンもありますので、そういう映像に抵抗のある人にはおすすめできませんが、映画史に残る名作の一つである事は間違いありませんので、未試聴という方は、ぜひともご覧になっていただきたいです。
レクター博士現るの巻
ハンニバル・レクターシリーズの第1作目であるこの作品。 続編からはレクター博士の独壇場と化していますが、シリーズとしてみると本作はいわば序章といった位置づけになるかと思います。この作品のメインのストーリーは、「バッファロー・ビル事件」と呼ばれる猟奇的殺人犯の捜査ということになっていますが、本当の本筋は”レクター博士現るの巻”なんです。ですから、「こっからレクター大暴れするよ」的なほのめかしで終わったのにもかかわらず、続編までに約10年もの空白期間があったことが不思議です。まあ、「ハンニバル」が公開されたころにはそんなことすっかり忘れていましたが。なにか大人の事情でもあったんでしょうか。今やジェイソンやフレディにも劣らぬキャラクターのレクター博士ですが、ここまでに成長したのも第1作目のアンソニー・ホプキンスの怪演あってのことだと思います。公開から20年以上たった今見ても、強烈な存在感を放...この感想を読む
羊たちの沈黙...
ホラーはあまり見ないのですがこの作品だけはどうも一度見たら忘れられずテレビでも放送されると何度でも見てしまいます。人の顔の皮をかぶり変装するレクター博士が独特でこんな演技ができる人は他には居ません!また、クラリスとのコンビが良かったです!あの強気な眼差しをもつ彼女もたまりません。どれだけグロいと言われても興味をひかれてしまうのは自分には無いものがそこには詰まっているからだと思います。女性ばかりねらう残虐な殺人鬼、危険をかえりみず悩みながらも突き進む女刑事とアドバイスを送る精神異常な博士その組み合わせがあまり思ってはいけないけど堪らなく面白いです!
サイコサスペンスの名作
サイコサスペンスと言えばこの作品だろう。今も多くのサイコサスペンスが作られてはいるが、やはりこのレクター博士シリーズの初代を抜きにして語ることは出来ない。原作も大変面白いが、文章から来る恐怖とは違う、映像にしかできない恐怖を見事に表現した作品だ。絶妙な間の取り方だったり、登場人物の些細な表情を作るキャストの演技力だったり、BGMの効果だったり。どれか一つが欠けてもだめで、全部が綺麗に収まっている印象を受ける。魅力的なキャラクターに起因するところも大きいが、これはキャストの演技力があって初めて成立するものであり、もはやアンソニー・ホプキンス以外にレクター博士は考えられない。ジョディ・フォスターが演じる刑事とのやり取りも、この作品のひとつの魅力だ。
怪物犯罪者を作り出した功績
女性を次々に殺してる異常殺人鬼の正体を探るべく、FBIの訓練生である主人公の女性が、とある精神病院を訪れます。そこには自らの患者を殺して食べて収容されていながら天才的な頭脳を持つ精神科医レクター博士が収容されているのです。彼のアドバイスによって事件は進展していきます。本作は映像的にも内容としてもかなり猟奇的な場面が出てきます。強烈なホラー映画の伝統を引いていながら、同時にストーリー性も巧みです。何よりも注目すべきは「レクター博士」という世界的に認知されたキャラクターを作り出したことでしょう。頭脳明晰で教養があり、美食家でありながら残酷な殺人を行う男。この部分が新鮮であったために世界的にこの手のキャラクターが認知され、同じような人物が続々と作られるようになりました。アメリカのこの種の作品が好みの方にはおすすめです。
タイトルの意味を知るための勉強をしましたw
サイコサスペンスの走り的作品です。この映画が大ヒットしてから、 似たようなサスペンスものがたくさん公開されたような気がします。なぜか、私はこの映画を中学校の自習時間に初めて見たのですが(今ではありえないことですw)、主役?であるレクター博士の強烈なキャラクター性に負け、当時はストーリーの本筋が全く分かりませんでした…。ですが中学生という多感な年頃は、現実世界では体感できない世界観にかなり引き寄せられ、何度も何度も繰り返し見て、理解していきました。この映画を理解するために原作まで読んだくらいですwこの映画は奥が深すぎるので、言葉では表現しにくいです。好き好みは分かれると思いますが、推理・サスペンス・ホラーなど猟奇的な要素すべての基盤をつくったに等しい映画なので、見てない方はぜひ一度ご覧ください。
サイコサスペンスといえば、この作品
サイコサスペンスブームで量産された作品の中でもトップクラスのこの作品。似たような作品は多くありますが、これにはかないませんね。猟奇的連続殺人事件を担当するFBI訓練生が殺人を犯し、食人をしていた獄中のレクター博士に助けを求める内容です。物語のはじまりのシーン、FBI訓練生の彼女が走っているシーンからぐっと引きこまれます。レクターを演じているアンソニー・ホプキンスの演技は何度見ても素晴らしい。レクター博士が引き換えにしたFBI訓練生の過去にも注目です。ただ、この映画、他のものと比べて画質の悪さが目立ちます。演出なのかな?まあ、本編には影響ないのであまり気にはしていませんが・・・。