ジャッカルの日の評価
ジャッカルの日についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
ジャッカルの日の感想
地味であるがゆえの名作
淡々と進む追跡劇地味。この映画を語る最初の一言は、まずそれだろう。本作のプロットは、暗殺者ジャッカルがシャルル・ド・ゴール大統領を暗殺するために抜かりなく準備をし、身を隠し網をかわしてパリへと向かっていく視点と、そのあとをピッタリと追いかけていくルベル警視の追跡の二つからなるわけだが、そのどちらもがなんだか大変に地味である。簡単に言えば、山場というものが欠けているのだ。中盤の盛り上がりとか、最初からグイグイ惹きつけるだとか、そういうケレン味は一切ない。ただ大統領を暗殺したい男と、それを阻止したい男の、派手さも遊びもない真剣勝負を、リアルに、実直に、そのままな雰囲気で描いている。昨今の映画ならありえない地味さだろう。故に、娯楽サスペンス映画として本作を見た人は、「眠たくなった」と評することとなるに違いない。何が地味なのか本作が地味である理由のほとんどが、リアリティへのこだわりが徹底されて...この感想を読む