シェーンの評価
シェーンについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
シェーンの感想
自然主義的な徹底したリアリズムで、詩情豊かに謳い上げた西部劇史上に残る名作 「シェーン」
雪に覆われたワイオミングの山を、馬にまたがったひとりの流れ者が行く。ツバの狭いテンガロン・ハットをかぶり、フサのついた皮の服を着て、手アカのついたガン・ベルトを腰に巻き、ホルスターの中には必殺の拳銃が輝いている。どこから来て、どこへ行くのか。その男の名は、シェーン------。見事な俯瞰撮影で幕を開けるこの映画は、巨匠ジョージ・スティーヴンス監督がジャック・シェーファーの原作を得て、ヴィクター・ヤング作曲の「遥かなる山の呼び声」のメロディーの中に善と悪との対決を牧歌調のタッチで綴り、自然主義的なリアリズムで詩情豊かに謳い上げた叙情西部劇の名作だと思います。ここには、詩情と西部開拓精神と正義心とが、のどかなムードの中に見事に捉えられているのです。悪への怒りと、人間への限りない愛と、そして大地への愛着、それらを、流れ者シェーンと純朴な農夫一家の心あたたまる交情を通して、情感豊かに描き出したところ...この感想を読む