北国の帝王のあらすじ・作品解説
北国の山間部を走る列車を舞台に浮浪者と鬼車掌との攻防を描いた、1973年に公開されたアメリカ映画。「燃える戦場」「何がジェーンに起ったか?」のロバート・アルドリッチ監督作品である。 大恐慌時代1933年のアメリカ。失業者たちは”ホーボー”と呼ばれ、無謀な無賃乗車で流れ歩いていた。が、オレゴン州のウィラメット・バレーを通る19号車の鬼車掌シャックは、彼らを目の敵にし殺害も厭わないため怖れられていた。が、A-No.1と呼ばれるホーボーだけはやすやすと無賃乗車を繰り返し、仲間から”北国の帝王”と讃えられていたが…。 ホーボーと車掌の知恵を絞ったせめぎ合いや、北国を猛スピードでつっ走る無骨な蒸気機関車上での命懸けのラストバトルは鬼気迫る迫力で大人気となった。A-No.1を「キャット・バルー」「特攻大作戦」のリー・マーヴィン、シャックを「ワイルドバンチ」「ポセイドン・アドベンチャー」のアーネスト・ボーグナイン、シガレットを「プリティ・ベビー」「チューズ・ミー」のキース・キャラダインが演じている。