すすきのみみずくのあらすじ・作品解説
「すすきのみみずく」は聖千秋作、集英社にて1994年から刊行された漫画である。マーガレットコミックスでは全5巻、集英社文庫では全3巻で構成されている。コミカル路線からシリアス路線まで数多くの作品を生み出した聖千秋作品の中でも、深く考えさせられる青春ストーリーとなっている。 主人公は進学校に通う高校生、望江。親友悦子の裏切りと自殺未遂にショックを受け、悦子の悩みに気づかなかった自分にも失望し、また家庭でも義父に気をつかう日々に嫌気がさしていた。そんなあるとき、彼女は駅で見つけたみみずくの里行きの電車に飛び乗ってしまう。同じようにみみずくの里には、悩みを抱えた4人の少年少女、弘紀、勇進、彩、進が集まった。やがて始まった5人の奇妙な共同生活の中で、望江は生活するということがどれほど難しいかを実感し、あたりまえの人間になりたいという思いを抱く。多少の恋愛を交えながらも、思春期の少年少女達が人間的に成長していく様子を描いた物語である。