明日に向って撃て!の評価
明日に向って撃て!についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
明日に向って撃て!の感想
人間をその日常的な手触りからまるごと捉え、自然にユーモラスに二人のアウトローへの愛をこめて描いた 「明日に向って撃て!」
このジョージ・ロイ・ヒル監督の西部劇の傑作「明日に向って撃て!」の原題は、「ブッチ・キャシディとザ・サンダンス・キッド」。19世紀の終わり頃から20世紀の初めにかけて、開拓途上の西部を荒らし回った二人組のアウトロー、ブッチとサンダンスの物語です。でも、この映画は、従来のありきたりの西部劇のように、悪が法や正義の下に従えられてゆく姿を描くのでもなければ、ハードボイルド的に力を礼讃するのでもなく、またマカロニ・ウエスタンのように残酷趣味に浸るのでもありません。列車強盗や銀行強盗を繰り返し、追われ追われて故郷も安住の地もなく、遠くボリビアまで逃れて、やはりそこでも銀行強盗をしながら、今度はオーストラリアに行くことを夢見ながら、銃弾でハチの巣のようになって死んでゆく-------。そのようにしか生きられなかった彼らを、夢もあれば悲しみもある生身の人間として、自然に、ある時はユーモラスにとらえています。それ...この感想を読む