好きなことに打ち込んださくらももこさんの等身大の青春
自分が本当に楽しめることに正直なさくらももこさん漫画版ひとりずもうは、エッセイ版ひとりずもうの漫画版であり、漫画もエッセイも上下巻の構成になっている。さくらさんのエッセイの特徴に、自分の体験を面白おかしくデフォルメしたり、自虐的な表現を使うことがあり、面白おかしく読めるという点があるが、漫画版ひとりずもうはエッセイ版にほぼ忠実であるにもかかわらず、エッセイ版の自虐的要素をあまり感じず、青春の甘酸っぱさや切なさを感じる、少女漫画的作風になっているのが不思議な魅力である。多感な高校時代、彼氏を作ってオシャレをして、という周りの友達の「当たり前の青春」に憧れながらも、本当に自分のやりたいことである「漫画」に全力投球し、夢をつかんださくらさん。当たり前の楽しみだけが青春の輝きなのではないと感じる、リリカルな作品である。本当はどうだったのか?「青山君」に関するエピソードさくらさんは過去に色々なエ...この感想を読む
4.54.5
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