空想科学エジソンのあらすじ・作品解説
「空想科学エジソン」は、2000年8月号から2002年6月号まで「月刊コミックバーズ」で連載されていたカサハラテツローの漫画作品であるが、初期の物語の原作を担当していたのは柳田理科雄である。単行本はバーズコミックスデラックスより全3巻、刊行されている。 カサハラテツローのその他の作品としては、「ヴァイスの空」「スコペロ」「ザットランナー」などがあげられる。 この作品の主人公は、バルカンという工具を操り、世界中を旅している女の子のミロ、彼女の繰り広げる冒険を描いた作品である。 目もくらむような断崖に四方を囲まれ、大きな滝のあるのどかな村に、亡き父から受け継いだ万能工作機バルカンを使いこなすミロは暮らしていた。ミロは滝の力を利用して動く大水車の修理中に、水中に沈んだ謎の機械球体を発見する。カタコトの人語を話す球体であったが、ある日球体の助けにより暴走する巨大兵器を打ち倒すことに成功する。その後、とんでもない冒険に駆り出されることになるというストーリーである。
空想科学エジソンの評価
空想科学エジソンの感想
ファンタジーな科学
造りこまれた世界観この作品は全3巻という短い作品でありながら、世界観が緻密に作りこまれています。部品を一つ一つ書き込まれた精密機械の数々やアクロバティックな闘争シーンなど、ファンタジーというには科学的過ぎ、ジブリの「ラピュタ」を少し思い起こさせる世界観です。作品中には独特の空気が流れていて読み進めるごとに物語に引き込まれていきます。腕利き機械工の少女ミロ主人公のミロは上空から滝が流れ落ちる深い岸壁に周囲を囲まれた小さい村で暮らしていました。この村には機械じかけのものが沢山あり、その機械に支えられながら村人は暮らしています。ミロは若い女の子にも関わらずその修理やメンテナンスを請け負っており腕も確かです。村では重宝がられて、皆に慕われているようでした。この村は非常に閉鎖的で村から出て外の世界へ行くことは禁忌とされています。元気はつらつな明るい女の子であるミロにはこの村は窮屈なようだったので...この感想を読む