機動戦士Zガンダム 星の鼓動は愛の感想一覧
アニメ「機動戦士Zガンダム 星の鼓動は愛」についての感想が4件掲載中です。実際にアニメを観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
Zガンダム最終版が出ました。
本作品は映画化されたものをブルーレイにしたもにです。ブルーレイなので映画と同じ感覚で楽しむことが出来ます。まさにスペシャル版です。今回はZガンダムの最終章になります。シロッコとの戦いに幕を下ろすことになります。まさに一番Zガンダムで一番感動する場面です。その場面をなんとブルーレイの高画質で楽しむことが出来ます。本作品でZガンダムも最終章になるのですが、タイトルの通り、星の鼓動は愛です。愛で全てが救われます。これはなんと素晴らしいのです。この場面は昔ではあまり綺麗ではなかったので、今回のリメイク番はとにかく綺麗です。是非、この素晴らしい作品を見てみて下さい。
異なる宇宙世紀本編の結末。
Zガンダム新訳劇場版の第3弾は、ハマーン・カーン率いるアクシズが紛争に介入し、地球圏での混乱に拍車がかかっていく。しかしながらTVシリーズとは全く結末が異なっており、これによって多くのキャラクターが生存することとなった(勿論、戦死してしまうキャラクターもいる)。作画に関しては前2作同様、TV版からの転用部分と新作パートとのギャップが激しく、違和感を払拭することは難しい。予算の都合もあるだろうが、やはり全編新規作画で製作されていればもう少し評価は異なったのかもしれない。そして話の展開について結論から言ってしまえば続編のZZ、そして後のUCにはつながらないエンディングとなっているため、TVシリーズのアナザーストーリーとして解釈するのが無難かもしれない。
カミーユが精神崩壊しないラスト
TVシリーズの33話~最終回までをまとめた劇場版第3作。終盤は主要キャラがどんどん死んでいく「皆殺しの冨野」ぶりを発揮しており、見どころ十分。因縁であったカミーユとジェリドの決着もつき、シロッコがカミーユによって倒されるというのはTVシリーズのまま。しかしそれからの展開は違うものとなり、シロッコの最後の力によってカミーユが精神を崩壊させられるといったことはなく、綺麗な形でのトゥルーエンドへとストーリーが作り変えられている。この終わり方はZガンダムの続編であったZZへ繋がらなくなるため、公式にZZが否定されたようで個人的には少し寂しく感じてしまった。
終わり良ければ全てよし
カミーユにとって悲惨な終わり方になった、原作であるアニメ放映版。そのラストが時代にそぐわないとして、改変の必要を富野監督自身が感じた所から始まった、ゼータの「ニュートランスレーション(新訳)」。その終わり方はネタバレになってしまうので、ここでクドクドとは書きませんが、気持ちの良い終わり方であった事は事実です。何よりも、ヒロインのファーが、「この後に幸せになるんだろうな」と想像できる点が素晴らしいです。ラストのコロニー内の、クワトロやハマーン、シロッコの三つどもえの戦闘も新規作画でクオリティアップですが、放映時との演出が変わっていない点からも、当時の絵コンテの水準の高さがうかがえました。