鹿男あをによしー奈良より愛を込めて
歴史が大好きな人間にとって、こんなに面白く、楽しく、そしてワクワクする作品を民放ドラマで見ることが出来たのが衝撃的でした。奈良の美しい風景、鹿との不思議且つ面白いやりとり、それを取り巻く人間模様。登場人物たちすべてが魅力的で、本当に調和のとれた素晴らしい作品です。まず素晴らしいと思ったのが、タイトルの『鹿男あをによし』です。「あをによし」とは奈良の枕詞で、そして奈良といえば「鹿」ですよね。このタイトルだけで、奈良が持つ匂い立つような、古代から受け継がれる美しさが表現されていると思います。そしてオープニングで大きく映し出される鹿の顔。そしてエンディングで登場する、走りくる可愛い鹿たちの群れ。鹿は古代より神の使いと言われていますが、この鹿たちの映像は本当に神々しく、改めてその意味を再認識しました。 そして何より素晴らしいのが、そのストーリー構成です。60年に一度行われる「鎮めの儀式」を通じて...この感想を読む
4.54.5