クロイツェル・ソナタ 悪魔の評価
クロイツェル・ソナタ 悪魔の感想
悪魔
独身時代に性欲処理のために自分の領地内で性交渉を持った人妻と、純粋で自分を心から愛してくれる妻との間で葛藤する主人公、エヴゲーニィの姿を描いています。エヴゲーニィと縁が切れたはずの人妻、ステパニーダが突然彼の家に雇われ人として現れ、自分の欲望と妻への愛の間で悩む姿がとてもリアルで、読んでいてちょっと主人公に感情移入し過ぎてしまった気がします。独身時代のことだから、特別に罪悪というわけでもないように思えますが、そこを本気で悩んでしまうエヴゲーニィは、もしかすると作者自身が何か同じような経験をしたことがあるのかなとも思えます。この話、実話が元になっているということだし・・・