さいごの恐竜ティランの評価
さいごの恐竜ティランについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
さいごの恐竜ティランの感想
種族を超えた、美しい親子愛
夫と、初めて産んだ卵からかえったばかりの子供達を、失った草食恐竜のお母さんザウルスは、親がいなくなってしまった、肉食恐竜ティラノサウルスの卵を育てます。やがて生まれた子供に、ティランと名付け、二匹は、種族を超えて、強く深い愛情で結ばれ、幸せに暮らします。。が、その後、天変地異が起きて…という話です。ティランが、泉のほとりで、つぶやいた、「このままずっと母さんのそばにいられて、お日さまがポカポカ照っていて、毎日食べる物が少しだけあれば、他には何もいらないなあ…」という言葉が、悲しくて、ウルッときました。本当にそうだね、と思って。最期に、我が身を食べろというお母さんザウルスの気持ちもわかるし、最後までお母さんザウルスの亡骸を守りきって、死んでしまうティランの気持ちも痛いほど伝わりました。最後のページで、雪が、2匹の亡骸を包んでしまうのが、悲しくて、でも、やっとティランに安らぎが訪れたのだと...この感想を読む