はてしない物語の感想一覧
ミヒャエル・エンデによる小説「はてしない物語」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
あの世界に行きたい!
いつか読み続けていれば、私もワープしてあの世界に行けるのではないかと本気で思っていました!子どもの時の最大の憧れでした。 結構な厚さなんですよねこの本は。大変なんですよ。 はっきり言って、そんな子供向けって感じではないかなって思います。 すごく本当は深い話だと思うのです。 でも、子どもだからこそ感じる面白さがあるのだと今は思います。 私はとにかくファルコンが大好きで、あのモフモフを感じたいし、空に乗って冒険したいなって思ってて、人間の夢ですよね。 不思議な世界で自由に冒険したい、敵を倒しながら、英雄になりたい!と、そういう子どもの夢をはてしない物語ではかなえてくれるのです。 もちろん、そんな浅い話ではないと思いますが、自分だけの物語を感じられるところが本の良さですよね。大人になった今もまた読んでみたいし、自分の子どもにも読ませたい、そして、またあの素晴らしい不思議な世界に飛び込んでいき...この感想を読む
夢中になった本
こどもの頃に、映画を見にいって映画にはまりその後、誕生日プレゼントで買ってもらった本です。映画と同様の、あかがね色の布地、装丁の素晴らしさ、2色で刷られた文字。大人になった今もまさに宝物と呼べる本です。「わたしはファンタジーが好きなんだ!!」と認識させられた一冊自分も本の中に入れるのではないかと期待しながら、読んでいたのを思い出します(笑)初読から何度も何度も読み返しても、飽きることなく本の世界にひきこまれ歳を重ねるにつれ、感じるものが少しずつ変わりながら本当にはてしない物語です。ミヒャエルエンデの才能のすばらしさに魅せられつづけています。この単行本は絶対に自分の子供にもプレゼントしたい本です。
お世辞じゃない、定型句じゃない、ファンタジーの最高峰
最初にこの本を読んだのはもう十年以上前のことだが、あとにもさきにもこの本以上に素晴らしいファンタジーを読んだことが無い!いじめられている主人公のさえない男の子が、本屋で本を万引きして、家にも帰れず一人学校の片隅で古い毛布にくるまってその本を読んでいく。そこに出て来るのは……というお話。作り込まれた世界観、物語設定に脱帽。主人公が成長していくのが、そして傲慢になっていくのが実にリアル。かなりの長さなのに何度でも読みたくなる。映画の「ネバーエンディング・ストーリー」はダメダメ。あれは作者のミヒャエル・エンデも訴訟を起こしているとか(残念ながら負けたらしいけど)。いじめっこたちを見返してそれで終わり、というような薄っぺらいお話ではないのだ。
一番好きな物語
子供の頃に出会い、今もなお私の中でその時の驚きと喜びが色あせていない物語です。主人公はいじめられっこの少年です。その少年がある日書店で一冊の本を手にします。不思議なその本にひきつけられてしまう少年。そのままその本を少年は盗んでしまい、学校の屋根裏の物置の中で読み始めます。夢中で読み進むうちに、本の中の世界が危機に瀕していることをしりたまらない気持ちになる少年。そして本の中の世界を救うためには自分の力が必要であることを知ります。でもそんなことがあるんだろうかと信じられない気持ちと、救いたいという気持ちで揺れますがとうとう少年は勇気を出します。映画にもなったのでストーリーを知る人は多いでしょう。ですが本で読むのはまたちがった楽しさです。ぜひ読んでみてください。